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「グオ゛オオォォォオオ!!!」
ファットグールは片膝を着きながらも、ノノの【
「はああぁぁぁ!!」
俺は力を振り絞るように、炎を浴びせ続ける。…もうMPが残り少ない!これで沈んでくれたら楽なんだが…
「マイル!!」
「おう!【炎剣】!!」
俺の後方でマイルがスキルを発動させ、待機。ノノのミハエルが元の大きさに戻るのと同時に、俺のMPが尽き、炎も消えてしまう…。
――――――――――――――――――
ファットグール・グランデ Lv39
HP 423/1700
――――――――――――――――――
「グウウウウウウゥ…」
HPが1/4程残っている…俺のMPは0。ファットグールは猛攻を耐え抜き、怒りを顕に、俺達へにじり寄ってくる…。倒せなかったか…
「………さ、仕上げだ。【
俺は下級剣士にスタイルチェンジ。MPは尽きたが…APならまだあるぞ!!
「【
俺はスキルを発動させ、突進!ファットグールの足元へ潜り込み…
【
ファットグールの膝を切り裂く!!ダメージは微々たるものだが、敵の動きを止める!
「ウググガアアアァァァ!!」
「うっ…」
急に視界がふらつく…なんだ!?体が…重い!…
「「ナギっ!!!」」
動きを止めた俺にファットグールが太い腕を横殴りに叩きつけてきた!
「がぁはっ!!!」
全身に痛みが走り、受け身も取れず、俺は後方の大木に叩きつけられた。HPは残り1/4程度まで削られ、視界がぼやける…。
(…な…ギっ…)
遠くの方でノノの叫び声が聞こえる…。
「…いけ…マイル……」
俺はぽつりと、呟いた。
「こんの腐れブヨブヨお化けがあぁぁぁああ!!!」
マイルが叫ぶ。大剣が纏っている炎が大きく燃え上がる!!
「【
炎は更に勢いを増し、より紅く、より強く、大きくなっていく…
「【
マイルが炎を巻き上げながら、猛突進!噴火の如く炎を吹き出す大剣で、息も吐かせぬ5連撃!!
「ウギガアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
【炎舞・七式―炎魔独行】…ゴーレム戦後、マイルが習得したスキル。【炎剣】発動中にのみ使用でき、大量のMPとAPを消費して発動させるスキル。発動までに長いタメがいる上に、攻撃後の反動も大きく、隙の多い技。それゆえ、使いどころは選ぶが、超高火力の大技だ。マイルの全力…耐えれるもんなら耐えてみろよ、デッカいの…。
「ウ…ガ…ガ…」
ファットグールは弾け飛ぶように消滅した。
「はは…や…ったな…」
「おい!ナギ!大丈夫か!?」
「ナギっ!!」
俺の視界はブラックアウトし、意識がプツリと…途切れた。
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