29
ノノの人形、ミハエルがゴーレムの懐へと飛び込んだ!両手の爪でゴーレムのコアを切り裂く!
バチィッ――――
「!?」
ノノの攻撃がコアに届いたかに思われたが、コアが強い光を発し、ミハエルははじき返されてしまう。
「なっ!…」
ゴーレムのコアは無傷。マジかよ…
「ギギギガガ」
コアを狙われ、怒ったようにゴーレムがノノを狙う。
「!?」
ゴーレムの顔の前に幾何学模様で埋め尽くされた光のサークルが出現。そこから尖った石の
「【
ノノは人形を自分のもとへ引き戻し、金属化させたミハエルを盾にしてこれを防ぐ。
コイツ魔法まで使ってくるのか!!
どうする?…。ノノのスキルで通用しないとなると…!!
「ギギガガギギ!」
怒り狂ったようにゴーレムが無茶苦茶な動きをして、四方八方に魔法の石礫を飛ばし始める!
「ナギ!!」
マイルが俺の前に来て、大剣を盾に礫を防いでくれる。ノノもミハエルを器用に操作して攻撃を弾いている。
「なんか暴走し始めたぞ!どうするよ?ナギ」
「……」
マイルの陰から再度ゴーレムを観察する。ゴーレムは魔法を放ち続けてはいるが、狙って撃つというよりは、そこかしこ滅茶苦茶に魔法を放っている。危険だが、攻撃の合間を縫って接近することは可能だ…
そして大きく変わった点がもう一つ。今まで回復時だけ光っていたゴーレムのコアが常に赤く発光し続けている。これは…
「ん?」
ゴーレムのコアの光が少し弱まった?…心なしか連射している魔法の速度も落ちたような…。もしかすると…
「マイル、ノノ!防戦一方じゃらちが明かない!攻撃に転じるぞ!」
「でも、コアはどうするんだよ!?」
「とりあえずコアは無視していい!なるべくHPを削るんだ!」
「よくわかんねーけど…」
「「了解!」」
俺達は攻撃を防ぎつつ、じりじりと距離を詰めていく。
「やるぞ!!」
俺達は一気に攻撃を仕掛ける!
俺とマイルが的を絞らせないよう足を止めず走りながら斬りつけていく。ノノもミハエルで着かず離れず遊撃を繰り返す。
「グガガアァァァ!」
ゴーレムのHPは削れたそばから回復していく。その間もゴーレムは腕を振り回し、滅茶苦茶に石礫を放ち続ける。
「おいおい!全然効いてないぞ!?」
ゴーレムのコアの光が更に弱まった!よし!…
「大丈夫だ!攻撃の手を休めるな!!」
ゴーレムの攻撃を掻い潜りながら、攻撃を続ける。予想が正しければきっと…
「くらいやがれぇ!【
マイルのスキル攻撃が炸裂!
ゴーレムの体が大きく揺らぎ、動きを止める。
「おっ!?」
きたか!!
ゴーレムは魔法を撃つのをやめ、HPの回復も止まりダメージが少し残っている。
「なんだなんだぁ?オレか?オレの攻撃が効いたのかぁ?」
「電池切れ…だろ?」
赤く輝いていたゴーレムのコアが、光を失っていた。
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