光る瞳

 ぬくぬくの高い箱の上で、わたしは前足をしまっていた。

 あなたがカラカラと透明な壁を開けたから、私は高い箱から、大きな私たちの箱に向かって急いで駆け降りた。

 風が冷たくなると、あなたは時々、壁の外を見上げる。

 上から見つめる金色の瞳に、わたしは噛みついてやりたかったけど、編み編みの壁に邪魔をされた。

 この大きな猫は少しバカだけど、私の大事な猫。ここは、私たちの箱。

 目を逸らすことなく、光る瞳を見上げた。

 大きな猫のつるつるの前足が、僕は君のものだよって言うみたいに私の背中に触れた。

 明日も明後日も、これからもっと寒くなっても、私たちは二人寄り添う。変わらずに。


 

 

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