同じ高さで

 大きい猫が、前足で大きな家みたいなモノを楽しそうに挟んでいる。

 それは、本当に私の家みたいに、中が空っぽになってるみたい。

 空っぽの中から、お盆みたいなものと、木みたいなものを出して、大きい猫は、前足を上手に使って、木とお盆を積み上げていく。

 あら、いいじゃない。

 お盆が大きい葉っぱみたいな感じに、木にくっついていて、これに乗ることができそう。

 木の部分はよく見たら紐が巻かれていてごわごわしてるから、私の爪をひっかけるのにちょうど良いの。

 大きい葉っぱを何枚か登ると、大きい猫の瞳の高さになるから、少し楽しいわ。

 普段は瞳を見つめたりしないけどね、たまには覗いて見るのもいいの。

 いつも見上げてばかりのあなたの瞳も、同じ高さからみると嬉しそうに見えるのね。

 あぁ眠くなってきちゃった。

 おやすみ。

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