第27話 23年前の夢を見る真一…『真一、夢の中で新潟へ行く』①

(回想)

ある日の夜、いつものように真一の妻・みつきが先に床について就寝し、真一も遅れて就寝した。


そしてしばらくして、真一は夢の中に誘われた。











(回想・夢の中)

真一(ついに来たか…)



真一は実家の自室にいた。時計を見ると午後8時30分。




真一(新潟(にいる優香)へ電話してみるか…)



真一は優香に電話をかけた。



優香「もしもし…」

真一「あぁ、南町ですが…」

優香「あ、しんちゃん。この前のお盆休みはありがとね」

真一「いえいえ、こちらこそ盆休みに返事ができなくてゴメン…」

優香「ううん、真剣に考えてても答えが見つからなかったんやから、仕方ないよ」

真一「ホンマにゴメンな。いま電話かまへんか(構わないか)?」

優香「うん、いいよ」

真一「早速なんやけど、その例の…」

優香「『どうしたらいい?』のこと?」

真一「…うん、そのことなんやけどなぁ…」

優香「うん」

真一「大分待たせてしもうてゴメンよ」

優香「ううん、大丈夫やで」

真一「それで、そのことで話したいんやけど…」

優香「うん」

真一「ちょっとこれはさすがに大事な話やから、電話で簡単に話すようなことやないと思ってるんや」

優香「うん…」

真一「それでな、もし…もしやで、優香ちゃんさえ良かったら、オレ…、いっぺん(一回)新潟そっちへ行こうかと思う。それで顔を合わせて話さんとアカンと思ってるんや。大事な話やからなぁ…」

優香「そっかぁ…」

真一「優香ちゃんの都合もあるから、その辺どうなんやろ…と思って電話したんや…。迷惑やったかな…?」

優香「大丈夫やで。そうなんや…。私、お盆休みが終わって、またすぐに大学は新学期が始まるんや。夏休みが短いから…。その代わり、冬休みが長いんや」

真一「そうかぁ…。どうしよ…? 30分でもいい、いや15分でもええから、会えへんか(会えないか)?」

優香「そんな短時間でいいの?」

真一「最悪、日帰りかな…(笑)」

優香「それは無茶やで。確か…今週末はまだ大丈夫やったと思う。来週から文化祭とか吹奏楽のサークルの方が忙しくなるから、今週末どう?」

真一「土曜日か?」

優香「しんちゃん、もしよかったら金曜日のお仕事が終わったら、そのまま福町の事務所から真っ直ぐ新潟に来れへんか(来れないか)?」

真一「夕方に仕事終わって、新潟には夜中に着くで」

優香「ウチに泊まって、しんちゃん」

真一「いや、独り暮らしのお年頃の女の子のマンションに男が…って」

優香「しんちゃんはいいの❗ それに、私の用事で来てくれるんやから…。それくらいはさせてよ」

真一「…ホンマにええんかいなぁ(いいのか)?」

優香「うん、そうさせてよ」

真一「けど、夜中になるで」

優香「大丈夫や。私、毎晩それくらいまで起きてるから…」

真一「わかった…」

優香「じゃあ、日付が土曜に変わる頃くらいに新潟こっちに着くと思っておくね」

真一「よろしくお願いします…」

優香「わかりました。楽しみにしてるわ」

真一「うん…。また何かあったらいつでも連絡してな。愚痴でも何でもええから…」

優香「うん、ありがとね」

真一「おう」

優香「しんちゃん…」

真一「ん?」

優香「楽しみにしてるわ。今週一週間、頑張るわ(笑)」

真一「あぁ…。何やようわからんけど…」





そう言って、真一と優香は電話を切った。



真一(夢の中とはいえ、生々しいなぁ…。さて、夢の中で23年前の『リベンジ』か…。まだまとまってへん(まとまっていない)。どうしよ…)


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