第46話 クラスマッチ当日②
クラスマッチの午後の部が始まり、俺のクラスの出番がやってきた。
クラスメイトは一生懸命いいプレイを魅せようとコート内で躍起になっている中で、俺はベンチの方でぼけーっとその様子を一人眺めている。
というのもだ。
昼食時間が終わり、クラスメイトが集まっているところに行くや否や存在自体を忘れられていたのか、すでに出場する選手を決められていた。
そのことに後から気が付いたクラスメイトたちの表情といったら……ははは。“お前いたの?”みたいな顔をされたよ。ボク、カナシイ。
まぁ別に最初から出場する気はさらさらなかったから、これはこれでいいんだけどさ……。
それにしても俺の存在感って、そんなに薄いものかね?
クラスメイトの中心人物的なやつが、試合前に来て、謝ってくれたんだが、俺の名前が出てくるまで相当時間を要したぞ?
『……か、カズマくん。さっきはごめんな? また次があった場合は出場させるからさ』
と言って、爽やかな笑みを浮かべていたんだが……残念! 惜しい! 俺は“カズマ”じゃなくて“和樹”だよ?
その時はコミュ力のせいもあってか、訂正することはできなかったが……ぼっちはだいたいこういうもんだよな? 俺だけじゃないはず。名前を覚えてもらえないこと。
ピーッピッピーッ!
前半戦の終了を知らせるホイッスルが鳴り響いた。
コート内にいたクラスメイトたちは皆ベンチの方へと向かい、水分補給等を済ませる。
現時点での勝敗については一対一の引き分け。
後半戦においてどちらかが点を取れば、勝敗が決まってくるだろう。
残り十分弱。
この間ずっとベンチの方で傍観しないといけないということを考えると、体力的に少しキツいような気もする。
なにせ、夏だし。今の気温なんて三十六度もうすぐで超えてしまう。
こんな炎天下の中で座っているだけでもくらくらするというのに、プレーしているクラスメイトとなれば、どうだろうか?
もし俺だったら途中で倒れてるなこりゃあ。
【あとがき】
朝、寝坊して投稿できなかった……🥺
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