第22話 聖なる夜は2人で…③

在来線で3駅、乗り換えして別の在来線で2駅乗り継いだ後、古賀くんと私は先日できたばかりのショッピングモールに到着した。地上4階、地下1階の巨大商業施設だ。


クリスマスシーズンだからか、カップルや家族連れの姿が多く感じる。各テナントではクリスマス商戦があちこちで繰り広げられている。


(そういえば…)


私はふと隣で歩く彼を見る。同じ高校で出会ってから半年以上が経ち、いつのまにか私の身長よりも大きく伸びた彼の横顔を上目見る。今日のお出かけはてっきりいつもの4人で行くんだと思っていた。でも、古賀くんから強く「絶対に2人だからな!アイツらには内緒だから!」と強く念押しされた。


(もしかして、古賀くんも…?

期待していいのかな…?)


そうかもしれないという希望と、

そうであって欲しいという願いと、

過去のトラウマからくる恐怖が、

私の中で交錯する。


この鼓動が激しく波打つ。


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