チョコっとらぶ

犬屋小烏本部

第1話

今日は運命の2月14日。

朝から俺はずっとそわそわしていた。

好きな子がいる。その子からチョコを貰いたい!もう義理チョコでもいいから。

そんな1日を過ごし、放課後帰り間際にその子から呼び止められた。

内心、まさかと思って歓喜乱舞である。

しかし、流石に本命チョコではないだろう。

顔を引き締める。高望みはしない。


「はい、あげる」

「ありがと」


ぶっきらぼうに彼女から渡されたチョコ。


「…」

「…

?なに?」

「返事は?」

「?返事?ありがとう?」

「じゃなくて!

あたしが君にあげたのは!」


3月14日には、彼女にあげよう。

色とりどりのキャンディが詰まったビンと。

彼女が勇気を出して俺にくれたもの。


「あたしが君にあげたのは、好きって気持ちなの!」


3月14日には俺も彼女に好きっていう気持ちと、付き合って欲しいっていう告白をあげよう。


2月14に貰ったのは、好きという気持ちとおまけのチョコ。

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