1.7話

 三日目

 一番早くに起きた、私はなんとなく留置所に向かった、

 そこにあったのは、数が増えただけの、者だった。

 その中に母と父の姿はない。

 やはりまだ見つかっていないのだろう。

 実は心のどこかできっと生きていると思っている。

 それが夢物語になるのかはさておき、そろそろ配給の時間だ。

 私たちが使っているエリアに戻る。

 そこには寝癖をつけてた、美雨が配給所に向かって歩きだそうとしている姿があった。

「おはよ」

「おはよ。食べ物取りに行ってくるね」

「うん」

 そんな会話をして寝ている未来の隣に座る。

 時刻は、八時ぐらいだろうか。

「んー」

 と言って起きたのは幸羽。

「おはよー」

「おはよ。よく眠れた?」

「皆のおかげで眠れたよー。ありがとう。やっぱり人のぬくもりっていいね」

「確かにね」

 何もない朝。

 

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