転生した私の今世の生活
私、リタ・クレールには、今の生の一つ前の記憶がある。つまり、前世の記憶が私には、存在する。
ラノベとかでよくある異世界転生をした、転生者である。冗談とか、妄想とかではなく、本当にあるのだ。いや、マジで!
前世の私は、日本に住む日本人だった。
十七歳の地元の高校通うごく普通のどこにでもいる高校生だった。中学生の時、異世界モノの小説にはまった私は、いろんな小説を読んでいた。高校に入るとバイトを始め、そのお金で乙女ゲームを買ったりしていた。妹がいた私は、妹と一緒にゲームで遊んでいた。学校生活も慣れてきた二年目だったし、充実した生活を送っていた。
そんな、記憶を思い出したのは、まだ前世の記憶を思い出していないリタが三歳の時だった。
家の中を歩いていてバランスを崩し、テーブルに頭をぶつけた時。頭に衝撃が走り、たくさんの映像が流れてきた。そして、自分が転生したことを思い出したのだった。
今世の記憶と前世の記憶が混ざり、新!リタ・クレールが誕生しました。
あの時は、ビックリしたなぁ~。一瞬、夢かと思った。そのため、記憶を思い出してから数日間、いつ夢が覚めるのかとヒヤヒヤ、ドキドキして過ごしたものです。毎朝、ベッドの上で頬をつねって確認していたなぁ~。うん。懐かしい。
記憶を思い出してから、この世界についてと私についてと考えてみた。
リタ・クレール。現在、六歳の幼女で両親はいないが育ての親のレスター・ハッカーと一緒に暮らしている。
私の母親とは、師弟関係だったらしく母親が暮らしていた所にいられなくなった時、この村にきたらしい。その時には、私はお腹の中におり、この村で出産し、私が産んだあと死んでしまったと聞いた。
父親のことは、知らないらしい。生きているのか。死んでいるのか。その話をする彼は、どうでもよさそうな顔をして私に話す。
なんとなく、訳ありなんだなと思う。私的には、妊娠している女性を一人にする最低な父親の話など興味が湧かない。
父親の話は、その一回きりしか聞いていないが母親の話は、よく聞く。なかなかの美人だったらしい。見てみたかった。そう言ったら、私は母親に瓜二つで髪の色に瞳の色も一緒らしい。
黒髪に黄緑色の瞳を持っていた。と聞いた。嬉しい。内心、父親には、なんとなく似たくなかったので安心した。私は、母親‥‥‥‥‥お母さんに魔法を教えていたレスターに、育てもらいながら魔法を教えてもらっている。レスターは、私の魔法の先生、師匠でもある。
彼と一緒に暮らしている私は、掃除、洗濯、料理を分担してやっている。前世の私は、両親が共働きだったため家の家事は私がやっていた。そのため、家事などお茶の子さいさいである。
私が料理の当番の時は、前世の知識を思い出しながら食事を作って師匠に振る舞っている。最初は、警戒して食べるように恐る恐るであったが食べたとたん、美味しいと喜んでくれた。誰かと食べる何て久しぶりで嬉しかった。まだまだ、レパートリーを増やしていこと思う。
その料理の材料は、師匠と一緒に森に採りにいったり、動物を狩ったりしている。それで、手に入らないものは、小さな町に行き買いに行っている。
ここは、山を越えなきゃいけない場所なので町に行くのも一苦労だと思っていたけれど、師匠の魔法・転移魔法ですぐだった。
スゴすぎる。一瞬で景色が変わって少しビビったが凄いという感情が勝った。
町で師匠と歩いていると親子っていうより兄妹である。なぜなら、師匠・レスターの見た目は、緑の髪に金の瞳を持つ二十代前半の青年に見える。
この見た目で私のお母さんの魔法の先生であり、実年齢はお母さんより上。しかも、顔が整っているイケメン。詐欺だ。めちゃくちゃ、詐欺だ。
町に行くとお店のおばさんに「お兄ちゃんと買い物かい? お兄ちゃんの言うこと聞くんだよ?」と笑顔でおまけしてもらった。
この状況が毎回行く度におこる。
これ、師匠目当てじゃない?
騙されていますよ!
皆さん、この人貴方達より上ですよ?
見た目に騙されては、ダメです!
という想いを目に込めて見つめる。でも、伝わらない。
くそ‥‥‥イケメンめ!
何で直接言わないかって?
そんなの決まっているじゃない、師匠が怖いからです!!
言ったら最後、修行内容が倍になる。恐ろしい。
この間、師匠に若い理由を聞いたら「秘密」と言われた。くっ‥‥‥‥イケメンめ!それ以上は、聞けなかった。いや、聞ける雰囲気じゃなかった。訳ありパターン、パートツーである。
他のことについては、すんなり教えてくれた。
この世界では、科学がなくその代わり魔法や魔力がある。
ついさっき、魔法を教えてもらってると既にばらしてしまっていたが、改めて説明しよう!!
この世界には、様々な文化を持つ国や種族がいる。《獣人族》《竜人族》《エルフ族》と他にも様々な種族が暮らしている。そして、この世界では、魔法は誰でも使える。
火・水・風・土・光・闇と基本的な属性は、この六属性。魔法を使うときは、決められた呪文を唱えなければいけないらしい。
でも、この間、師匠に魔法を見せてもらったが呪文は唱えてなかった。
師匠が私に見せてくれた魔法が無暗唱でも使える魔法だったのだろうか?
魔法を発動していた師匠。
そのあと、私にもできるようになってもらうよと言われた。とっても楽しみだ。
異世界チートとかあるかな?
師匠の魔法を見たことで興奮した私は、ためしに、私も魔法を使ってみることにした。手のひらに、水の玉を出すことにした。
頭でイメージしたところ‥‥‥‥‥できた。
できてしまった。
手のひらに、水の玉が現れた。頭でイメージして、魔法を発動してみたところできてしまったのだ。マジか‥‥‥‥。隣で見ていた師匠をゆっくりと見ると珍しく驚いていた。
イケメンの顔を崩していたが、それでもイケメンである。
そのあと、魔力量も計ってみたところ‥‥‥‥‥‥なかなかだった。師匠より、多かった。パーセントで例えると、師匠が八十五パーセントで私が九十七パーセントぐらいらしい。
チートだ。確実に、チートだ!!!
すごい!!異世界転生。スゴすぎる。
その日は、興奮しっぱなしだった。夜、ベッドに入っても興奮がおさまらなくなかなか寝れなかった‥‥‥。
それにしても、師匠もチートだよね‥‥‥‥?
いや、もしかしてこの世界では、当たり前なのかな?明日、聞いてみよう。ベッドの中で明日の予定を決めて目を閉じる。真っ暗な世界にダイブした。
そして、次の日。
昨日のことが絶対原因だと思うけど、師匠のハートに火をつけてしまった。私を徹底的に鍛えるらしい。
目がマジだ。目の奥に火が見える。怖い!!!!
誰だよ!師匠に、火をつけたのは!!!‥‥‥‥すみません。私です。
‥‥‥‥‥その日から師匠の熱血師匠ぶりが始まった‥‥‥‥という展開にはならないが修行内容が凄かった。
これを三歳児に、やらせるのかよ!!
と心の中で突っ込んだ。決して、師匠の前では、言わない!絶対に!!言ったら、この修行の内容倍にされそうだから!!
ただでさえ、すでに笑顔でこの修行内容示してくる師匠に、言うという恐ろしいことはしない。
師匠‥‥‥‥鬼畜だ。ドSだ。絶対!!
※※※
さっき........前世の記憶を思い出したと言っていたが、少し......違うとこがある......。
........一つは、高校時代の記憶が所々しか覚えていないということ。
そして、私の最後の記憶......。
死ぬ前の記憶と.......
死因が思い出せていないのだ。
何度も何度も思い出そうとしているのに、思い出せない。思い出そうとするたびに、嫌な気分になる。何故か分からないが思い出したら後悔しそうな......。
なぜだろう?
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