6章 適応
女性「少年、疲れてない?」
山道を歩きながら
気にかける
少年「まだ大丈夫だよー」
女性「元気だなぁ、
それじゃあ
もう少ししたら 休もうか」
少年「はーい」
まだま元気いっぱいと
いった様子の少年
そうして
それからまた しばらく歩いた後
女性「よーし、休憩しようか」
少年「僕 まだ歩けるよー?」
なんで?と言わんばかりの少年
女性「お姉さんが限界なのです
あ〜、疲れた 少年君凄いねぇ」
(やっぱり子供の無尽蔵の体力って凄いわ)
少年「えへへ~♪」
褒められて照れ笑う
少年「はいっ♪おねぇちゃんお水どーぞ」
肩掛けカバンから
水を取り出して
手渡してくれた
女性「ありがとう♪
ん〜♪動いた後の水が美味い
ほら、少年もしっかり飲んどきなよー?」
飲んでいた水筒を少年に渡す
少年「はーい♪お水がうまい!!」
女の口調を真似する 少年
女性(あちゃー、
私の真似ばかりして
口が悪く育ったらどうしましょ・・・)
「少年君、一緒に持ってきた
干し芋も貰ってもいいですか?」
少年「おねぇちゃん 変な喋り方〜(笑)」
アハハと笑う
女性(あっ…(察し)コレもうダメなやつだ
じゃあ もういっか)
「そうかな?(笑) 」
少年「うん、へんてこりんだよ!!」
子供特有の素直な感想だった
女性「そっか、へんてこりん か(爆笑)
よーし、少年 もう少しだけ休んだら
また歩こうか」
少年「モグモグ・・・はーい♪」
干し芋を食べながら 返事をする少年
それから休憩し終わり
また暫く歩いた後
遂に目的地が見えてきた
女性「少年、あれが私達の目的地だよ」
指を指す先には 大型ショッピングモール
少年「わぁぁい!!おっっきい!!」
喜びジャンプする
女性
「目標は 少年君のお着替えと
少なくなってきた 調味料や非常食 等です
分かりましたか~?」
少年「わかりましたー♪」
元気に手を上げる
女性「ここで一つ 大切なお約束です」
少年「なーに?」
女性「絶対に1人にならない事
ちゃんと守れるかな?」
そう言って 小指を少年に差し出す
少年「守れるよ!!」
しっかりとした顔つきで女を見つめる少年
女性
「それじゃあ指切りげんまんしよっか♪」
少年・女性
「「指切りげんまん 嘘ついたら
針千本のーます 指切った!!」」
そして2人でニヤリと笑い合う
デパート階層
女性
「お塩と お醤油とお砂糖と~
味噌・・・は腐ってるなぁ・・・」
まずは 生きる為に
必須な塩分や 不足しがちな糖分等
折角来たのだからと
カバンの中へと集めていく
女性「調味料と・・・あとなんだっけ?」
少年「おねぇちゃん
さっき石鹸も言ってたよ?」
袖を握り 離れないようにしている 少年
女性「おぉ、そうだそうだ
すっかり忘れてた
清潔にしないと危ないもんねぇ~」
獲物を捌き終わったの手洗いや
歯を磨く行為 等
ほとんどの人類が居ない
今となっては
虫歯や腹痛など
そんな些細なことですら
死の原因となりかねない
即ち生きていくと言う事に置いて
清潔にすると言うのは
大変重要なのだ
少年「おねぇちゃん・・・」
モジモジと何か言いたそうだ
女性「なぁに?どうしたの?」
少年「この歯磨き粉も良い?」
手には甘い味のする 歯磨き粉が握れていた
女性「アハハ、良いよ入れな
そう言う物も
使えるうち使っちゃわないとね
塩だと しょっぱいもんね〜?」
昨日塩の磨きをした時の
少年の顔を思い出しクスリと笑う女
少年「う、うん」
顔を赤くする 少年
女性「でも、無くなったら
また塩で磨くことになるから
ソレは
たまに使う様にして
塩に慣れておくんだよ?」
人類が分解された
今となっては 全ての物は有限であり
いつかは無くなってしまう
だから なくなった状態になった時にも
適応出来るようにしておく
必要があった
少年「はーい!!」
返事する その手には大事そうに
甘い味付けの歯磨き粉が握られていた
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