閑話 揺れる想い

疲れたのか

少年は眠ってしまった


女性「しかし、

本当に生きてる人間が

まだ居たなんてねぇ」

少年をちらりと見る


少年「・・・あさん・・・おとうさ・・・」

寝言で家族を呼び

涙を流す


女性「・・・」

黙って涙を拭ってやる


女性

「こんな小さいのに・・・」

少しでも安心出来るようにと

手を握ってあげる


少年「お母さん・・・」

強く握り返す 少年


女性

「ふふっ、小さい手、

私が守ってあげるからね」


少年「おねぇさん 風邪ひいちゃう・・・」

寝言で呟く


女性(覚えてたかぁ・・・

やっぱり履くべきかなぁ・・・

でもなぁ・・・楽なんだよなぁ・・・う〜ん・・・)

自分が風邪を引いた時の事を

考え恐ろしくなり

鉄のような意思が少しだけ揺らいだ


女性「しょうがないから

明日一緒に探そうかなぁ・・・」


閑話休題

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