第12話 愛情表現

「本当、せっかくの衣装(ウェディングドレス)台無しだね」


「お前が悪いんだろう?式をドタキャンなんてどうするんだ?」

「ごめん……後で連絡する」


「とにかくお前はシャワー浴びて来い!洋服出しておく」


「分かった」



私は脱衣場に行きシャワーを浴びる事にした。




「飛龍…良いよ」



「………………」



「飛龍…?寝てるの?」



飛龍はソファーに横になっていた。

私は飛龍の傍に行き飛龍に凭れかかるようにした。



ポンと私の頭をした。



ドキン

胸が高鳴る。




「飛龍…起きて…」



キスをすると唇が離れ私をソファーに引き摺り込ませるようにソファーに乗せると抱き合うように優しい重さを感じる中、私達はキスをした。



見つめ合う私達。




「奈月が…今…俺の目の前にいる事が信じられない」


「飛龍…」


「夢じゃないんだな」

「夢じゃないよ。飛龍、大袈裟…」



キスをする飛龍。



顔の向きを変え何度も何度もキスする中、私の口に割って入る熱があり、まだ慣れない色々な愛情表現に戸惑いながらも飛龍からアドバイスをもらいながら色々なキスを教えてくれた。



「奈月……愛してる」



ドキン



「……飛龍……」



再びキスをされ洋服を捲りあげられ、首スジから鎖骨胸元に唇を這わせ更に下へと進む。



ゾクゾクするような感覚が走る中、私の胸に大きな手が触れる。



「奈月……」



普通にキスをされ、深いキスをされ、私の太ももに飛龍の大きな手が優しくゆっくりと這う。




「……飛龍…待って…私…」

「怖いか?」



コクリと頷く。



「アイツとは体の関係なかったのか?」



コクリと頷く。



「分かった。無理にしようとは思わない」

「…ごめん……飛龍…」

「気にするな。時間はたっぷりあるから、お前が覚悟した時に、お前と1つになろう」



いつになく優しく優しい眼差して見つめる飛龍。


私をぎゅうっと抱きしめる。


私も抱きしめ返す。



「ゆっくりで良い」

「うん…」

「体の関係になるまでの道のりからお前の体はゆっくりならしていく方が先だ」

「飛龍…」



抱きしめた両手が離れ両頬を優しく包み込むように触れ優しい眼差しで見つめる。



「まだ16だし初めてなら尚更だ。いずれ越えなきゃならない壁だが、俺がお前の為に相手になる。愛する女の為だ。恥ずかしがらずに何でも聞くと良い」


「…うん…飛龍…私を飛龍だけの特別な女の子になるまで…色々と教えて…」


「奈月……俺だけの特別なのは既になっている」


「えっ?」


「俺だけの女だ。特別なのは彼女になっている時に言う事だと俺は思う。俺だけの女になるという事は体の関係を持っていて恥ずかしがらずに全て委ねて……女の子から大人の女性になる事だと……愛し合う事があっての俺だけの女だ」



「飛龍…」


「お前は……俺と1つになって何度も愛し合って……いくうちに……女性になっていくんだ」


「私……飛龍に相応しい女性になれる?16だよ?」


「ああ、なる。いや……なれる。俺がお前を沢山愛するから、その度にお前は綺麗になっていくんだ。お互いの想いが1つになる度にお前は大人の女性になっていくから心配しなくても良い」


「…飛龍…うん…」



私達はキスをした。















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