学祭前のトラブル 二


「まあ高橋と山本の小芝居は置いといて売り上げトップ成績を上げたクラスにはなんと学食二ヶ月無料券貰えるぞ!!」


その達蚤の言葉にクラス一同に火がついた。

学級委員長である空颯が前に出て意見をきくと


「はいはーい!コスプレ喫茶店!」

「いや、ここはお化け屋敷だ!」

「えー、リアル人狼ゲームとか良くない?」

「インスタ映えカフェはどう?」


すごい食いつき用だった。


「優勝賞品が手に入るってきいてみんなやる気満々ね」

「ああ、熱の入り具合が違うよな。美紗緒みさお紅天くれあは提案しなくていいのか?」

「私は成り行きに任せるわ」

「皆さんと一緒にやれたら何でも楽しいので皆さんに意見合わせようかと思うのです」


その言葉に喜織と美紗緒はじーんと胸にきた。


「そうかそうか…、お前ってやつは…」

「なんて素晴らしい子がこの世に存在するのかしら…」


お二人とも私のことをたまに大袈裟に思うのです。


二人は「なんていい子なんだ」「この世にこんな愛しい子が存在するなんて…」と思っていた。



決の結果、インスタ映えカフェとコスプレ喫茶が同票だったため両方兼ねてすることにした。


「お土産として持って帰れるようクッキーやフィナンシェなど洋菓子を販売するのはどうでしょうか?」


紅天の提案に男子は食いついた。


「ナイス!咲元さん!」

「咲元さんさすがだ!!」

「え、咲元ちゃんがお菓子作るの?!」


そう言う男子たちに女子たちは不服と不満を抱く。


「コスプレもするのにそんな予算的に余裕あるわけ?!」

「そもそもさぁ、提案したのはいいけど誰がその洋菓子作るわけ?」

「お土産ってことは多種類必要だけど咲元さん一人でできんの?」


そんな女子たちの否定的な言葉に喜織と美紗緒は不穏なオーラをだし言った。


「あんたらさぁ、予算のこと考えるのはいいことだけど他の否定はどうかなって思うよ?」

「まあ予算も考えないといけないわね。そもそも紅天一人でやるなんて誰も言ってないけど?」

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