夏休み前に 四

舞緋瑠まひるおめぇはパーソナルスペースが近すぎるんだ!」

「言った傍から!仕方ないでしょう!舞緋瑠は男女共にこのパーソナルスペースなんです!!」

「まあジョウよりはまだまともだけどね」


空颯はそう言いじとっとジョウを舐めるように見た。


「いやこいつと比べて対称になると思ってんのかよ!!」

「えっなんか僕の扱いかなり酷くない??いやめちゃくちゃ酷いよね!!?」

「そうだよね、ごめん〜。初対面相手にきつかったよね」


あはははと笑う舞緋瑠のオーラはほのぼのとし、温かい優しい日向のようなオーラだった。性格もマイペースらしい。

マイペースな舞緋瑠の性格とは対称である麗緒れおは少々短期気味で言葉は少しトゲついているが心情声ではただマイペースな舞緋瑠を心配する優しい子だった。


「全然…っ全然気にしてませんっ!」

「それなら良かったぁ」

「ほのぼのしすぎかって…」

「まあ色々…同い年には見えないよねえ」


同い年だったんですね…!


舞緋瑠は落ち着いていて麗緒はそんな舞緋瑠をカバーしていた。

そんな二人が一つとはいえ中学生とは思っていなかったからだった。


同い年とは思えない大人っぽいです…!!

あ、別にその三人が子供っぽいとは思ってないです!


「それで今日はどうしたんだ?」

「今日はただ紅天ちゃんがどんな子なのか一度見ておきたくて麗緒の力で探したんだぁ」


舞緋瑠は時空操作、麗緒は千里眼という能力の持ち主であった。


「そういえばお二人ともよろしければ、今度海行く予定なんですがお二人も一緒に行きませんか?」

「嬉しいな〜。でも本当にいいの〜?」

「はい!友達二人程いますが大丈夫でしたら是非ともっ」

「舞緋瑠が行くのであれば行ってあげないこともないですが……」


チラチラとこちらをチラ見しながら言う麗緒に「お前もう帰れよ」と琥珀は少し呆れ笑いながら言った。


行動にも出ていたが紅天は心情声が聞こえるため彼が本当は行きたいと分かっていた。


ツンデレなんですね〜。


「麗緒も一緒に行くよね?」

「舞緋瑠が言うなら仕方ないなぁ」

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