解りたい 二

「おっちょこちょいなうえに方向音痴なお前を迎えに行かたかったら色々と危ないだろ」

「す、すみませんっ」

「ほらそれ。謝り癖も」

「はっ!!が、頑張りますっ!」


意気込む紅天に彼はふっと笑った。


優鶴さんは優しい笑顔もできる方なんですね…。


心情声が優しいだけではなく、綺麗な顔立ちで優しく微笑むように笑う彼の姿の一面を見て紅天も嬉しく思った。


話していたらあっという間に家だった。おばあさん家から徒歩四十五分で千鶴さんたちの家につく。インターホンを鳴らし出たのは琥珀だった。


「……ちっ」

「ごめんね〜、あんな態度で」


琥珀こはくの後ろからひょいと出てきたジェンが紅天に抱きついた。


「全然です!むしろ自分がいることによって彼らが居づらくなってしまったのならそれこそ申し訳ないですっ」

「…俺らもあいつらとあんまり仲良くはない。あいつらは元々ああいう態度だ。気にする必要ない」



初めてきいた。

二人は仲が良くてっきり五人でも仲がいいと勝手に紅天くれあは思っていたからだった。


「あの、それじゃあ三人は三人で仲良くみたいな形なのですか?」


一応きいてみた。

もしかしたら家の仲では仲がいいのかも…と。


「お前あいつらの心の中がそうみえるか…」


優鶴ゆづるは引き気味で目を疑った。


「……あまり仲のいい友達以外は心を読み取らないようにしたり関わらないように努力をしててそれで…」

「そんなふうに使いわけれるんだね!」


ぱあっと目をきらきらと輝かせ誤解をしているジェンに紅天は言った。


「いえ、聞いても忘れるように努力してます!」


二人は紅天のその一言にずっこけた。


「尚更あいつらの空気とかでわかるだろ…」


でもよくよく考えてみたら彼らは教室内で見た目を見る限りでは仲良くは見える行動はとっていた。だが内心は仲がいいとは全くもって真逆で裏腹な思いを三人はお互いに持っていた。

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