第41話 ドラゴンの権能

第一国連化学魔法学校、校内


クロードと日本のゲートに魔物が大群に出現している中、学校何にも転移魔法陣が出現していた。


「全く、わしの庭まで来るとは無礼者じゃの」


その様子を目の前からドラゴンロードはその様子を眺めていた。現れる魔物はこれまでとは一線を期していた。現れたドラゴンだった。意思疎通が出来ることからドラゴンにランク付けはされていないが、普通に考えてSランク以上の強さなのは誰の目にも分かる事実だった。しかもそれが3体、一般人が見たらこれだけで卒倒するものも出てくるだろう。


しかし、ドラゴンロードが一瞥しただけで、逆にドラゴンたちの動きが止まる。


「こんな紛い物まで用意しているとは、テロリスト共も暇じゃの」


何かに操られているのか、またドラゴンは動き出した。そして、ドラゴンたちはドラゴンロードに向かってブレスを吐くが、ドラゴンロードに届く前に何かの壁に阻まれ、ブレスはドラゴンロードに届くことはなかった。


「無駄じゃよ、お前たち紛い物はわしが許可せんかったら、わしの近くに来ることさえできん」


ドラゴンロードの能力それは全能、能力が届く範囲ならば、何事も可能である。つまり、ドラゴンたちのブレスはドラゴンロードの空間に入った為、かき消されたのだ。


「そんなんではドラゴンとは呼べんよ、ドラゴンとは何かしらの権能をその身に宿す者、何も宿していない者など、そこら辺の魔物と変わらん」


ゆっくりとドラゴンロードはドラゴンもどきに一歩一歩近づいていく。


「ほれ、ブレス以外にもやってみ」


ドラゴンロードがそう言った瞬間、ドラゴンもどきたちはブレスを吐くことが出来なくなってしまった。ブレスを吐く動作をするが、ブレスが出ることはない。ドラゴンロードが禁止したからだ。何度やってもブレスが出来ないと思ったドラゴンもどきたちは爪をドラゴンロードに振るってくるが、指1本でその攻撃は止められた。


「力はそれなりじゃの、それでもう終わりかの、もう手は出し尽くしたようだし、こっちも終わりにするかの」


ドラゴンロードがそう発言した次の瞬間には、ドラゴンもどきたちは消えていた。


「全く、めんどくさい連中じゃ」


異空間


モニターから魔物に着けていた発信機の反応が消失したことから魔物が倒されたことを確認した。その男はこの前最後、天月と退治した男と静音を人体実験していた人物だった。


「やはり、だめだったの」

「ドラゴンの権能の前ではクローンなど、無意味か、まぁ、目的は達成した、計画も次の段階に移行するとしよう」

「ならこっちは、ドラゴンだけじゃく、他の魔物の再生能力を上げれるように試してみるかの」

「では博士、魔物の方は頼む」

「ああ、この前に見たいに施設に誰も侵入せんように頼むぞ」

「その件は悪いが、今の技術では、場所は探知できないと思っていたから、油断した。次はこのようなことが無いようにする」

「そんなことを聞きたいわけじゃない、現に侵入されたのじゃ、相手の方法が分からんとまた侵入されるぞ、それはお前たちの望むことではなかろう」

「しかし、正直な所、俺たちは相手の方法が分からんから対策のしようがない」

「そんなことだろうと思ったわい、先人からのアドバイスをしてやろう、潜入してきたのは、この前のドラゴン・クォリファイドだけじゃった」

「それは聞いた」

「話は最後まで聞くもんじゃぞ、つまり、1人と言うことは、あやつ個人の開発した技術である可能性があると言う事じゃ」

「つまり、そんな技術をあの小僧が持っているとは思んが」

「天才に年は関係ないとわしが断言しておこう、そんな油断をしておるから足元をすくわれるのじゃ」

「・・・その助言は真摯に受け止めよう」

「いい心がけじゃ、まぁ、つまりじゃ、あやつの周りを探せば、少なくともこちらの探知する何かが見つかる可能性が高いと言う事じゃ、ついでに早めに危ない芽は摘んでおいてもよかろう」

「わかった、こちらであいつの周りを探ってみるとしよう、あわよくば、その方法はこっちでも使えるかもしれん」

「がめついの、まぁ、経験からして深追いは良くないと相場が決まっておるがの、まぁそれもよかろう、どうするかは、そっちに任せるとするわい」

「次の目標も決まったことだ、俺はここら辺で失礼する」

「うむ、またの」


こうして次のテロ組織の目標は天月に定められることになる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る