第5話 おじいちゃんに捨てられて 

ある日あれだけ可愛がってくれた大好きなおじいちゃんが冷たい目、態度で荷物を車に運ぶ。


ねえ?喧嘩したの?おばあちゃんにごめんなさいして!行かないで!


お願いした。


祖父は振り向きもせず車を発進させた。

追いつくはずなく。


サヨナラもなにもなく。私の支えは消えた。




ねえ、どうして?


おばあちゃんとしては当たり前の選択だろう。金、ギャンブル、酒、出て行けと毎日喧嘩した結果。



ただ、私にだけは私だけの大切な素敵なおじいちゃん。

はじめて振り払われた腕を…忘れられない。

抱きしめて、撫でてくれた手の温もりだけを思い出された。

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