話術士の話

どういう話をしましょうか。


わたしはきみにとって良くない存在だ。


きみの生きていく人生のなかで、わたしの技術は大いに役立つ。


それをどう使うのか。それが重要だ。




道具は心を持たない。


心を持たないものに躊躇わない。


故に、人々は道具を責める。




さて、きみはこの中で何かに気づくことができただろうか?


実に不思議そうな顔をしているな。


それが話術というものの神髄。


人の無意識に刷り込むことも忘れさせることもできる。


きみにとってこの技術は、毒にも薬にもなる。




使うことを自然に捉えすぎた結果、本質そのものを忘れてしまった。


何事も意味を本質を知ることだ。

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