第14話 エンゼツ

その後、花南さんの部屋に移動し、ゲームをしまくった。

ニナが某ギバラのように「ゴミカスゥ!」と言いまくって言ってとても面白かった。

「紗希さん、なんか楽しくなさそうだけど、どうしたの?」とニナが聞く。

「え?あぁ、凌さんから言われたことをね…。いまでも凌さんは神宮寺家を嫌っているんだなと。」と答えた。

「あぁ、確かに私もショックを受けたけど、別に仕方ないかなって思ったなぁ…」とニナが優しげに答える。

「仕方ない、ですって!?私たちはハメられたのよ!鎌崎の人間に!凌さんは関係ないけど、羽根見沢の方の鎌崎の人間によってね!」と声を荒らげる。

「羽根見沢って、吉木館の隣の村だよね。そこに鎌崎の人が住んでるってことか?」と聞いてみた。

「そうよ、鎌崎家は元々、羽根見沢が鬼瓦おにがわら村と呼ばれていた時。つまり、幕末の時代に吉宮に来たのよ。それでいつの頃か私たちを排除して、寺田家を入れた。別にそのことはいいのよ。ただ、その理由が気に食わないだけ。」と紗希さんは言う。

「理由?理由って、吉宮市街地計画に反対したからって奴だろ?」と聞く。

「それは表向きの理由、本当の理由は羽根見沢の鎌崎家の人間が私の曽祖父そうそふに当たる、当時の当主に広尾神社にて呪いを行うことを唆そそのかしたのよ。そのせいで、私たちは御三家の地位を失うだけでなく、吉宮にも住めなくなってしまったのよ。」と語る。

「長々と演説してるところ、失礼するわ。親御さんから連絡が入ってね、そろそろ帰ってこいとのことよ。」と花南さんのお母さんが声をかけに来た。

「えと、この人は私のお母さんで、名前は茜って言うんだよ。」と花南さんが説明する。

-続く-

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