〈4〉コード『レイン・カーネーション』
俺は、走った。
ただ我武者羅に、
次に町に出て、一緒にデートしたスーパー、カラオケを探索。
続いて、4人で出掛けたプールやプラネタリウム、レストランや水族館。
その間、彼女の家に電話し、不在なのも確認。
果ては、俺の自宅まで。
けれど、見付からない。
彼女の
どれだけ駆け巡っても、協力を仰いでも、通りすがりの人に尋ねても。
彼女に、辿り着けない。
それでも、俺は
補導されない
駆けずり回って、どこもでも追い掛け、追い詰めんとする。
そうこうしてる間に、今日が終わる。
4人で決めた、誓約の日が。
彼女に思いを伝える、ラスト・チャンスが。
「
やにわに届く、
次いで鳴り響く、時計塔の音。
24時を示す、ベルの音。
彼女への恋心を、否定する音。
俺は、泣き叫ぶ
やがて、崩れ落ち。
合流した2人と共に。
無力感と絶望感に、押し潰される。
それから、
時の移ろいと共に、失恋の傷が薄れ。
いつしか俺は、片方と付き合う。
初めは、どこか惰性、消去法めいていたけども。
後に本気になり、結婚し、子供も
ーー
彼女の思い描いていた、これからの、俺達の結末は。
「……え……?」
プラット・ホームに現れた
2ヶ月半
息も切らさぬまま、
「迎えに来たよ、
かれこれ2ヶ月半……2年も待ち続けたんだ。
もう、君を待たせない。
ここらで、終わりにしよう」
1年前から本格始動した、俺の恋愛ごっこ。
その終着点に今、俺は足を付けた。
アンカーは、アンサーを
女神は、最終章の今、標的となり。
逃げ延びていたものの、好敵手に逆戻りし。
1年越しに、
俺と
あの日、持ち越しとなった、リベンジ・マッチが。
俺達『ニアカノ同盟』の、運命の時が。
世界を変えて、終わらせて、遙か未来へと旅立つ日が。
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