〈2〉情熱スキャンダラスなゴシップ・ワンナイト
都内にひっそりと佇むバー『
リーズナブルかつ豊富なモクテル(=ノンアル)を提供している他、簡易版の自作も
そこに今、俺は足を運んだ。
店内で待っていた、
「あら、アラタくん。
重役出勤とは
そっちから、
カランコロンとマドラーを揺らし、オフショルのドレスで、余裕っぽく振る舞う先輩。
その姿は、普段のアレっ
きっと、入店の際に学生証の提示を求められ、それはそれはパニクっただろうに。
ここは、未成年
その姿が勝手に脳内再生され、思わず吹き出しそうになったが、どうにか持ち堪えた。
「すみません。
「どうせまた、自分の分の宿題を押し付けでもして困らせたのでしょう?
ちゃんと、お友達を大事になさい。
そんな調子じゃ、立派な大人になんてなれないわ」
「さっすが、
先輩
なーんて
「今、
隣に腰掛け、いつもの仕返しに
不意に、先輩は深刻そうな顔をした。
そのまま、少し
「ねぇ、アラタくん」
「
「『パイオニア』って。
「何言ってんだ、あんた」
早いなー、化けの皮剥がれるのー。
うわー、マスターや他のお客さん
てか、前にも
あの時の答え合わせ、今かー。
「違うの。
そうじゃないのよ、アラタくん。
ちょっと、真剣に捉えてみて
「はぁ……」
「
だって、『パイオ』に、『ニア』なのよ?
どう考えても、エモいじゃない」
「分からんです」
「
ちゃんと、人の話をお聞きなさい。
将来、
「少なくとも
「何、言ってるのよ。
これは、世界の大発見だわ。
もっと広く、世に訴えるべきなのよ」
「あんたの世界が狭いだけだし、あんまり過激だと違う意味で訴えられるぞ」
「平気よ。
そしたら、あなたを人身御供に出せば
「この、
せめて、
あいつなら、先輩の
「
あの子、ギラギラしてないんだもの。
それに、彼が苦しんだ所で、
「あんた
「それは、『あなたと
「間違っちゃないけど、それはそれとして
「……ワンチャン、『これはこれで
「勝手にドM属性まで付けんな。
確かに、まるっきり、それっぽいが。
じゃなきゃ、あそこまで好き勝手、
閑話休題。
やや落ち着いたらしく、先輩は話と調子を戻した。
「ごめんなさい、アラタくん。
我ながら、みっともない所を見せてしまったわ」
「そうですね。
部室や自室、VRならともかく、人前では避けるべきでしたね」
「
ここに来てから、ピシゲ断ちし続けた弊害ね」
「は?」
「去年の誕生日から、気に入ったピシゲのデータを、スマホに移してるのよ。
ムービー、スチル、ボイス。
とまぁ、様々な形で。
それを定期的に摂取する
でも、ここに来てからは、自制していたから」
「『俺が来て安心したばっかりに、衝動がドッと押し寄せて来た』。
……と?」
「そういう
っても普段だって、人前ではボイスだけに留めてるし、ヘッドフォンも使ってるけれど。
傍から見れば、ちょっと過激なドラマCDを嗜んでいる
「そらそーでしょ。
そもそも、ピシゲのデータ持ち運んでる人とか、存在し得ないですし」
「誤解しないで
あくまで個人の範囲内よ」
「違う違う、そうじゃ、そこじゃない」
「
あなたのお
あなたとした、あの日のデートのお
本当に……感謝しても、し切れないわ」
「なぁあんた
毎度、毎度、
憧れてはいるし、とんでもない美人だし、好意も恩義も
「『恋愛対象にだけはならない人だ』」
グサッと、独白を的中される。
先輩は指鉄砲を構え、俺のハート目掛けて撃ち。
ガンマン
「図星?」
と、頬杖を付いて、強気かつ妖艶に
「……お見逸れしました」
素直に参ったので、頭を下げる。
そのまま、
理由なんて、決まってる。
先輩を、そういう
付け加えれば、タイム・リミットだって残り少ない。
つまり。
これから俺は、彼女を。
中学時代から5年、絶えず焦がれていた先輩を。
本性が割れ、少なからず引きながらも、
内の生徒なら誰もが、一度は意中の相手に定めただろう、あの
恐れ多くも、袖にしようというのだ。
こんなの、神さえも恐れぬ暴虐、冒涜に他ならない。
きっと、この
いや、やってないけどな、
あくまでも見る専だし、本名でもないけどな。
それでも、俺はフラなければならない。
俺が今、
俺が手放したくない、離されたくない相手は、別に
「アラタくん。
顔を上げて
「……
「もう一度、言うわ。
顔をお上げなさい、アラタくん」
「俺に、そんな資格……。
ここまで……5年も待たせた、俺には……」
「そう。
だったら、もう
……どうなっても、どうにかなっても、知らないわよ」
「ーーえ」
俺の言葉を無視し、
そのまま、俺の頬を掴んだまま。
今度こそ、寸分違わず、俺の唇に。
「めぐ、さ……?」
口付けを終え、離れる
自分でも分かる
今にも泣きそうな、それでいて
「……好きよ。
アラタくん」
「……え?」
「あなたに、『先輩』って呼ばれるの。
好きよ。
呼び捨てにされるのも、それはそれで、趣が
「あんたさぁ……。
……あんたって人は、さぁ……」
この期に及んではぐらかす
その悪女、偽悪者っ
「どーせ、またアレでしょ?
お決まりの、『バーストっぽいから』、とかでしょ?」
「そうね。
でも、それだけじゃないわ。
あなたに名前を呼ばれるのは、心地が
本当よ?」
「どうだか」
「
部長様の言葉が、信用に値しないとでも?」
「今の部長は、俺です」
「じゃあ、後進の
ムードも台無しにするが
そのまま、彼女は涙しながら、けれど声は震わせないまま、毅然として喋る。
「
あなたはまだ、誰の恋人でもない。
そして、
ましてや、ここはバー。
さすれば、キス程度の間違いの一度や二度、ノーカンよね?」
「風評被害、
「まだ在校生の内に、先輩として、最後の命令よ。
今夜の、
これからの3ヶ月。
あなたは、彼女の
あのシンデレラで、シャーリーテンプルで、コンクラーベな、恨み深き女狐の攻略にだけ、専念なさい。
あなたの過去、今、未来、その他諸々。
他の
俺の肩に手を置き、アドバイスする先輩。
いつもみたいに、頭を撫でてはくれなかったのは。
きっと、俺を男として立たせる
俺にも自分にも、俺を子供扱いさせない
「
俺との、今日の
忘れちゃっても、
「忘れないわ。
絶対に、忘れない。
こんな大事な、好きになった人の
忘れてなんて、なるものですか」
「ははっ」
どう考えても、どうかしてる。
勝手に、不意打ちでキスしといて。
勝手に、惚れて腫れさせといて。
勝手に、俺の代わりにフッて。
勝手に、酔っ払った
勝手に、「忘れろ」とか命令しといて。
その
宿題や、勉強だけじゃない。
あの先輩をフるという大罪まで、背負ってくれようだなんて。
それでいて、袖にしたかどうか微妙にする
確かに、先輩を断ろうだなんて、狂気の沙汰だ。
しかし、引く手数多な先輩がフイにする分なら、
そんなの、『ハナコー』では日常風景でしかない。
それでいて、いざ誰かに追求されても、真相が不鮮明なら、
おまけに、先程の奇行。
あれにより、ここのマスターや居合わせた人達に、彼女は「残念美人」として認証、印象付けられた。
彼女の言動が噂として知れ渡る
ここは、立地条件的にも好まれてる場所だから。
つまり。
俺にも先輩にも、危害は加えられないかもしれない。
ああ……。
本当に……。
「……ひっでー、女……」
「一つ賢くなったわね。
これも、ある種の社会経験よ」
「……っせーよ」
「安心なさい。
今夜の
あなたは、黙秘すれば
それまでは、
あなたは私の最初の、
たった一人の、
最後まで、しっかり面倒見なくては、ね」
そんな俺を、先輩は優しく受け止めてくれた。
その胸で、抱き締め、匿ってくれた。
「……
ただの、
「さぁ?
世間の定義なんて知らないし、興味も
でも、
あなたも、満更でもない。
であれば、それで
細かい
「……この、思わせ振りだけ女……」
「口の聞き方がなってないわね。
あわよくば、その涙で、
「……もう下ネタ紛いでもなんでもねぇ。
ただの、意味不明な詐欺師だ」
「そう?
じゃあ、それも前向きに視野に入れて検討してみようかしら。
図らずも、新しいビジョンと出会えたわ。
ありがとう、アラタくん。
いえ……『
「……うっせぇよ。
頼むから、それだけは止めてくれよ、先輩。
いいや……『
呼び方と関係を改め。
俺達は、仕切り直して、乾杯した。
そして、一口で含んでから、不意に。
「『乾杯』って、エモくないかしら?」
「もうえーわ。
前しっぽでも付いてんのか、あんたは」
「確認してみようかしら」
「
「じゃあ、
「あんた一体どんだけ俺を抹殺したいの
それから
トイレで席を外している内に、
テーブルに残してあったのは、改善策や他のアイデアなどを記したメモ。
そして、ちょっとした書き置き。
「P.S.
お会計は済ませておいたわ。
「ははっ……」
どこまでも先手を打たれ、完敗し。
俺は、思い知らされた。
やっぱり
それに対して、自分は
「……ちくしょう……!!」
声を殺し、自分に殺意を向ける。
怪訝そうな目で見られぬ
俺は……俺は、最低だ。
俺のどこが、『可愛い後輩』であるものか。
ここまで彼女を追い込んで、巻き込んで、待たせて。
その
こんな
「邪魔するぞ、少年」
落ち込んでいる俺の横に、相席する女性。
俺のクラス顧問で、
「……ここ、大人禁制ですけど?」
「同伴ならセーフだろう
それに、迎えに来ただけだ。
別に、注文も長居もしない」
「もう、
「そうだな。
今度会う時は
内の次女は、今にも仕留めに掛からん
あんな
「
俺なんて」
「
だらしないぞ、少年。
君の本番は、まだ先だろう?」
「先生に。
あんたに、俺の
危うく立ち上がりそうになりながら、先生を睨む。
彼女は、普段通りの仏頂面で、俺を眺めた。
「君だって、同じだろう。
君に、
君とて、彼女の
「……っ」
その、通りだ。
俺に、
ここで雁字搦めになっていた所で、
こんなの、単なる自己満足、
そもそも、最初から決まっていた
3人の中から、誰かを選ぶって。
それはつまり、2人は候補では
その
やっぱり、こんな悩み、
それでも。
それでも、俺は。
「『
……だろう?」
先生は、見事に言い当ててみせた。
いや、違う。
ここまで来たら、言い逃れ
やっぱり、俺は分かり
自分が考えてる以上に、ずっと。
「
それは、立派な気持ちだ。
紛れも
それも、ある意味、正解だ。
最適解ではないにせよな。
だがな、少年。
そうする
それは、
妹が君を手放したのは、君に構われたいからじゃない。
自分という屍を越えさせようとも、君を先に行かせたかった。
君を、ハッピー・エンドまで招きたかった。
自分を傷付け、蹴落としてでもな」
背凭れに身を預け、天井を見上げる先生。
俺は、今度こそ八つ当たりしない
「
どうして、そこまで、してくれるんですか?
俺……
これから返せる保証だって、万に一つも
「
不平等、無償に片付く、落とし前が付くケースだって
この世は、そこまでビジネス・ライク、リッチに
かれこれ、17年も生き長らえてるんだ。
君だって、もう知ってるだろう?」
「だからって、借りっ放しじゃあ。
恩を受けてばっかで。
その
そんなの、あんまりじゃないですか」
「君が気付いていないだけだ。
君だって充分、
じゃなきゃ、ここまで気前
甘く見てくれるなよ、少年。
内の三女は、愚かじゃない。
人一倍、不器用なだけだ」
説法をする先生の前に、グラスが置かれた。
店長からのサービスらしい。
「ほら、見ろ。
こういうイレギュラーだって、起こり得る。
こういうボーナスだって与えられ、
当然だろう?
さもなくば、人生という名の罰ゲームに、いつまでも縛られる道理が
店長に向けグラスを掲げ、乾杯し、味わう先生。
そのまま肘杖をつき、こちらを見る。
「
無傷で得られる絆なんて、どこにも
空回って、間違って、喧嘩して、苛々して、
探り合って、曝し合って、助け合って、惹かれ合って、分け合って、高め合って、励まし合って、労い合って、思い合って、笑い合って。
より一層、重宝したがり、離れ
親睦、
といった、不自然な
そんなのは、単なる
ただの、急場凌ぎのレプリカだ。
それを頭ごなしに否定する
君
幾度と
その結果として君
こんな所で、こんな形で。
安易に、激安に、タダで売り捌ける
君
「先生……」
己を
しかも、嫌な気持ちは一切しない。
それだけの経験値、雰囲気を、先生は備えていた。
「姉としても、
私とて、それが目当てで、君に肩入れした
だが、しかし。
だからといって、半端な態度で、酔狂に妹と付き合われても困る。
この時代に、この国に生まれた
つまり、一人だけと付き合い、向き合っていない場合。
それが明るみに出るや
君はもう、花嫁を絞りつつあるのだろう?
だったら、なるべく迷うな。
後悔しても、傷付いても構わん。
これが正道だと、胸を張って突き進め。
それが
それが、君にとって、唯一の罪滅ぼしだ」
肩を軽く叩き、先生は続ける。
「
早急に断らなきゃいけない相手が。
「……はい」
「だったら。
今度は、悔やむな。
そこまで相手を、追い詰めるな。
男としての覚悟を、
誠心誠意、
さすれば、今回みたいにはなるまい」
「でも、それって……」
「そうだな。
けどな、少年。
傷付くからこそ、治ってから、より頑丈になるんだろう。
それでも、まだ心苦しいというのなら。
治すのを、君が手伝ってやれ」
先生は、肩を竦めた。
「あまり思い詰め
「……それって、
フッてからも、
「ならば、2人で。
それでも足りなければ、4人で。
全員が納得、満足する形を、新たに構成しろ。
君
互いに正体が割れてからも、そこまでギスギスせず。
それどころか、
相変わらず、どんちゃん騒ぎに明け暮れていた、君
「……可能だと、思いますか?
そんな机上の空論を、現実にする
「さぁな。
そこは、私の領分ではない。
だが、信じているさ。
君
数年、教師をして来たがな、少年。
そんな私でも、未曾有だぞ?
年齢や性別、趣味といった垣根を超え、ここまで打ち解けたグループは。
思わず、年甲斐も
……可愛い男だな、君は」
俺の胸を軽く突き、先生は笑った。
「行って来い、少年。
ど派手に、全力で、当たって砕けて来い」
「砕けちゃ
「案ずるな。
骨と
「そういうこっちゃないです。
でも……頼んます」
「ああ。
任せておけ。
胸
そちらから触るのは、ご
「金払えば、
「おうとも。
先生に
と見せ掛け、振り向いた。
「先生。
もう一つ、お願い、
「
言ってみろ」
「もし、本命が
俺を、引き取ってはくれませんか?」
鳩が豆鉄砲を食らった
先生は吹き出し、軽くテーブルを叩き、
「君は……本当に物好きな男だな。
こんな売れ残りに、自分を買わせようなどと。
自分を、そんなにバーゲン・セールするな」
「違いますよ。
先生は、『生き残ってる』だけです。
戦国
今はまだ、
俺が、保証しますよ。
先生は、魅力的だって」
「そのゲーム。
私は恐らく、長きに渡り、ログインすらしてないぞ?」
「だったら、俺が確かめます。
終わってたら、リメイクします。
可能ですよ、俺なら。
「それは、君の妹君の話であって。
君なんて、いつ切られてもおかしくないだろう」
ーーしめた。
俺が、先生には教えていない、
先生なら、
まんまと嵌まってくれた。
「掛かったな、先生。
いや……『
近付き、ウィッグを奪い去る。
思った通り。
ショート・ヘアに隠された、長い、緑の黒髪が零れた。
「……いつから、気付いてたの?」
俺が返したウィッグを受け取り。
正体が露見した
「強いて言えば、最初からだよ。
だって、不自然でしょ。
あんな
いつもは俺を『
あの
あそこまで、
生徒、歳下とはいえ、結婚に焦りを覚えていて、恋愛に飢えていて、それでいて免疫の薄い先生が、ああも簡単に俺からのアプローチを
まるで、覚悟完了、割り切り折り込み済み、失恋直後みたいなテンションでな。
そして俺を、『
もう一人は、俺を『ダメカワ』と称するからな。
つまり……本人以外、成し得ない。
仕込みでしか、有り得ない」
「うぐぅ……」
俺の考察を受け、崩れる
その、Kan◯nの月宮◯ゆの口癖みたいな悲鳴が、
「……
一度ならず、二度までも……。
……とんだピエロじゃない、
「まぁ、天丼は
おまけに、出戻った結果、墓穴掘ってちゃ世話無いよね。
正に、『策士、策に溺れる』、って
「
とんだ自傷行為じゃないのよ……」
「まぁ、そんな
「せめて、『好き』って
確かに、『一途になれ』とは言ったけどねぇ!!
今
気持ち程度は期待、
まだ付き合ってないし、検証だって済んでないんでしょ、どーせ!!
バーカ、バーカ、
「振れ幅ぁ……。
落ちる時には、とことん落ちるし、落とすよなぁ」
弁慶の泣き所を的確に狙う
そろそろ、フォローしないと。
「
いつも、ありがとう。
俺を、回りくどく、分かり
お礼と言っちゃ
あれ、本気だから。
くれぐれも、前向きに、
「……
「『俺を引き取ってくれ』って話」
「っ!?
あ、あああっ!!
あんなの時効、無効でしょ!?」
「いーえ。
俺は
だから、効力は損ねてない」
「このっ……!!
誰に似たのよ、この子ったら……!!」
「いや、あんた一択だろ。
どう考えても。
悔しかったら、なぁなぁで終わらせた、あんたの人の良さを恨むんだな」
「あー、もぉ、分かったわよぉ!!
落選したら、繰り上げ当選されてあげるわよっ!!
あなたの
それまでは、キープになってあげるわよっ!!
それ前提で、最初から手加減なんかして負けたら、承知しないっ!!
そしたら、問答無用で、チャラだからねっ!?」
「ここに来て、
「
本気でボコられそうになったので、どうにか
そのまま、本物の先生が迎えに来るまで、疲れて眠る彼女を見守り。
寝言でさえ俺の背中を叩いてる彼女を
ここまで、俺を買ってくれた
そんな彼女を退場させた以上、俺も尻込んではいられない。
最後の数滴を飲み干し、俺は店を出た。
次なる場所へと、向かう
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