I LOVE YOU

君は自分をすごく嫌ってる。自分の嫌いなところを事細かく並べ、それを見て更に自分を嫌いになってる。ここが嫌い。ここも嫌い。あそこも。あそこも。挙げればキリがない程に嫌いは出てくる。だけど残念なことに私にはそれをどうにかすることはできない。自分が自分をどう思うか。自分を好きになれるか。結局は君次第。自分の嫌いなところは誰しも必ず持っているから気にする必要はない。なんて言葉をかけたところで君は分かっていると思うし君の自分嫌いは消えないはず。そういう類の言葉はもう世の中に沢山あるから君も色々と出会ってきたはず。それでも君はまだ自分が嫌いらしい。だからそんな君に私から言えるのはひとつだけ。


私は君が好き。


例え君がこの世で一番ダメな人間だったとしても。例え君がこの世で一番自分が嫌いだとしても。私は君が好き。それは覚えておいてほしい。別に恋愛感情とかではないけど。私は君が好き。じゃあどこがいいのか?そう尋ねたくなるかもしれないけど、理由はない。君は自分が嫌いな理由を沢山挙げるけど私が君を好きな理由はひとつだけ。君が君だから。君が君という人間だから好き。君が君を嫌っても私は君が好き。無理に良い人になろうとしなくても無理にダメを減らそうとしなくても今のままの君で好き。別に変わらないで、そう言う訳ではない。変わっても変わらなくても私はずっと君が好き。それは覚えておいてほしい。そして次、自分がどうしようもなく嫌いになったら思い出してほしい。自分の事を好きだと思ってる人がいるってことを。君がいくら嫌なところを並べようがそれを全部投げ飛ばして笑顔で言う。何度でも。


私は君が好き。


そしていつの日か私が好きな君を君にも好きになってほしい。君を認め好きでい続ける人間はここにいる。自分を好きでいてくれる人がいるということが少しでも君の支えになることを心から願ってる。君は素晴らしい人間だってことを少しずつでもいいから知ってほしい。嫌いを並べるように好きを並べられるようになってほしい。誰かから言われた良いところでも自分でふと感じたところでもいい。あの人に良いところがあるように意外と自分にも良いところっていうのはあるものだから。


君は君が思っている以上に素晴らしく良い人間だし他の人より良くなろうとしている。自分のダメに気が付きやすいぶん本当にダメなところはちゃんと直せる。だからまずは理想の自分になるためにまずは偽りの自信でもいいから抱きかかえるのもいいのかもしれない。

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HATE&LOVE 佐武ろく @satake_roku

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