第16話 体育祭 本番 2
障害物競走が終わって、香織が僕の方に来た。
「負けちゃった!すごく速いね!」
さっきの胸の事もあってか、顔を合わせずらい。
「ありがとう。香織も速かったよ」
「お世辞はいいよ〜。気になることが2つあるんだけど、聞いていい?」
「ん?いいよ?」
気になる事とは何だろう?僕何かしたかな?
「この前寛人くんの家からAquaの人達が出てきてたでしょ?どういうこと?」
僕は固まった。見られてたの?嘘でしょ?
「・・・・・・・・・ナンノコトカナ」
「棒読みになってるよ!隠してるってことはやましい事でもあるの?」
この場合、なんて説明するべきなのか分からない。香織は人には言わないと思うから、言ってもいいか。
「分かった、言うよ。Aquaのグループに彩芽っているよね?知ってる?」
「知ってるよ。Aquaのリーダーでしょ?」
「うん。僕、彩芽と幼馴染なんだ」
「え!幼馴染なの!ふーん、そうなんだ。全てが合点したよ。ちなみに聞くけど、付き合ってるとかは?」
「それはないよ。僕と彩芽じゃ釣り合わないし、そんな気持ちもお互いないと思うよ?」
彩芽はいい幼馴染であって、そういう気持ちを持ったことはない。小学生の頃は彩芽は僕のことを好きなんじゃないかと思ったこともあったけど、全然そんなことなかった。アイドルになって、離れて行ったのがなによりの証拠だと思う。
「釣り合わないなんてことはないと思うけどね。寛人くん優しいし、なんでもできるし」
「なんでもはできないよ。勉強は多少できるけど、運動は普通だよ」
「普通の人は3種目も出るはずがないんだけどな。まぁ寛人くんに今言っても変わらないか。それで2つ目!Aquaのグループに会いたい!私結構ファンなんだ〜」
香織がファンだと・・・。意外だ。
「んー分かった。聞いてみるけど、プライベートで来てくれてたからどうなるか分からないよ?」
「あっ、プライベートだったんだ。私、寛人くんのそういう優しさ好きだな〜」
ドキッとした。今なんて?好き?好きって言ったの?
「ドキッってした?したでしょ?顔に出てるよ〜」
恥ずかしい。香織は可愛い子だからそんなことを言われちゃうと・・・。
「もう!連絡してくるから!またね!」
僕はその場を去った。
◆◆
気を紛らわすためにも、彩芽に早めに電話しとこう。
「あ、もしもし彩芽〜?ちょっといいかな?」
「ん〜?どしたの?」
「彩芽に会いたいって言ってる人がいるんだけどいいかな?」
「いいよ〜。今日の体育祭が終わった後ね」
僕の競技は後リレーだけになった。だけど体育祭が終わったあとのことを考えるとどうしたらいいんだろう!
◇◇
投稿遅れてすいません。
色々とやることが・・・。
投稿頻度は少しづつあげていくつもりです。
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