第14話 お泊まり会 2
「みんなよく食べますね」
「なに?体重の心配でもしてくれてるんだったらするだけ無駄よ。私たち太らないから」
「よく言うわ!姫星この前、太り始めたって焦ってたじゃん!」
「彩芽ちゃんこんなところでその発言はダメだよ!」
「え・・・・・・?ひーくん今の聞いてた?」
「ん?聞いてないよ?」
ごめんなさい。バリバリ聞いてました。
「聞いてないみたいだから大丈夫だよ!」
嘘です。嘘だから、気不味くなるからやめて!
「ふーん。聞いてないんですね。ならいいでしょう!それでなんの話でしたっけ?」
「姫星が太り始めたって話だよ」
やばい!気まずい!ってか紫苑ちゃん絶対僕が聞こえてるって分かってるでしょ!
「今何キロなんですか?」
「・・・・・・なんでこんな所で言わなきゃいけないのよ」
「えー?寛人さんも聞こえて無いみたいですし、紫苑知りたいなぁって」
「私も知りたいな!姫星!」
「今はゴニョごにょ・・・・・・・・・」
ダメだ!これは聞いてはいけない!
「ちょっとごめんね!僕お風呂入ってくるから!そのままご飯食べといて!」
「わかりましたけど、ご飯食べないんですか、寛人さん?」
「大丈夫です!では失礼します!」
怖すぎた。僕には耐えられない。
「意外と意気地無しですね」
「紫苑ちゃん、ちょっと毒舌じゃない?」
「そうよ!紫苑、ひーくんは元々あんなのだから!」
彩芽も酷いな。とりあえず僕はこの場から離れないと!
◆◆
はぁ〜。1人の空間がちょうどいい。何も考えないことも大切だな。これからどうしようかな?ご飯を食べて、軽く勉強でもしようかな。
コンコン。
「ひーくん、ちょっと入るね〜」
え!彩芽!
「なんで洗面所入ってるのさ!」
「許可得たじゃん。そんなことよりさ!明日ひーくん何出るんだっけ?」
「えっと、なんだったかな?」
「分からないふりしない!それで?なんなの?」
「リレーと障害物競走と100走だね」
「ふーん。あれない?しおりみたいなやつ」
「あるよ。僕の部屋に入って、かばんの中に入ってる」
「ありがと!じゃあ行ってくるね!」
このままゆったりとお風呂に入ろ・・・・・・
◆◆
(紫苑視点)
アイドルをしているから、お泊まり会というものをしたことがない。だから今回のお泊まり会はとても楽しみだった。だけど、泊まるタイミングで知らされた、泊まらせて貰う場所は知らない男子の家。紫苑はちょっと怖かった。表面上は優しくされてるけど、寝ている間は何をされるか分からない。だから何もされないように、相手にとって不都合なものを見つけて何も出来ないようにする。だから紫苑は寛人さんの部屋を漁ってみようと考えた。
「さて。これから作戦会議を始めましょう。寛人さんが自分の部屋で何をしているか、2人は気になりませんか?」
「「気になります」」
「ですよね。でも、勝手に入ったら怒られるかもしれません。なので、彩芽ちゃん。許可を取ってきて下さい」
「ここで私?あんまり自信ないなぁ〜」
「私が行きましょうか?寛人が部屋で何をしているかより、お風呂姿を・・・・・・・・・グヘ」
「あいも変わらず姫星ちゃんは変態・・・・・・・・・なんでもないです。姫星ちゃん、ここは信頼されている彩芽ちゃんに行ってもらう方が良いのでは?」
「それも一理あるわね。彩芽よろしく」
「そうゆう理由なら分かった!姫星に行かせたら何が起こるか分からないからね!」
これでやっとものがないか探せる。
「じゃあ、姫星ちゃん行こ!」
「そうね、紫苑。行きましょうか」
結果から言おうと思う。
成果を得ることが出来ませんでした!
なんでですか!男子は自分の部屋でいかがわしいことをしているんじゃないんですか!
これじゃ身の安全が守れない!
・・・・・・・・・どうしよう!
◆◆
「じゃあ3人は奥の部屋で寝てね。僕はここで寝るから。不都合があったら言ってね」
「「「おやすみなさーい」」」
「ん。おやすみ」
奥の部屋に行く。荷物を運んだのはじゃんけんで負けた姫星ちゃんだったから入るのは初めてだ。
ドアを見てみる。
・・・・・・・・・・・・・・・鍵付きだった。
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