第12話 体育祭 2
これは、体育祭の前日にさかのぼる。
◆◆
体育祭の数日前に僕の幼馴染から、電話がかかってきた。
「ねえ!ひーくんの体育祭もうちょっとだよね!」
「そうだよ?よく知ってたね」
「ひーくんのことだからね!当然だよ!」
「それで?用件は?」
「用がなかったら連絡したらダメなの?」
「そんなことないけどね。彩芽が体育祭の話をしたってことは、見に来るの?来なくてもいいよ?」
「なんでそんなことを言うの?
私はもう怒りました!」
「そうじゃなくて。無理してくる必要はないよってこと」
「無理してないもん」
「それで?くるの?」
「行くよ!メンバーとネ」
「え!噓でしょ?!嘘だよね?彩芽は今やスターなんだから、とても困るんだけど」
「なんで?もしかして見られたくないことでもしているの?ひーくんのバカ!浮気者!」
「いや別にそんなことしてないよ?それより泊まる場所どうするの?この前言ってたぼくんちに泊まることはしないよね?」
「えー!ひーくんの家広いからいーじゃん!」
「やっぱり僕の家に泊まる予定だったんだね。僕は別にいいけど。
メンバーの人達はなんて言ってるの?」
「うわ、ひーくん私のグループの人たちお泊り会したいの?
ひーくんの言動から薄汚いそんな心が見えるんですけど。ひーくん、さーいてーい」
「いや、彩芽だけが泊まりに来るとかだったら食材の量は考えなくてもいいけど、
ほかの人も来るんだったらご飯を考え直さなきゃいけないからね。ご飯を食べに行くにしてもAquaのメンバーと一緒だったら面倒なことになるからね」
「そうなの?難しいことは私にはわからないからな~。ちなみにみんなで泊まる予定だよ!」
「わかった。何食べたい?」
「んー鍋かな?それと唐揚げ!」
「太るぞ」
「太らないもん!まだ私は40台だもん!」
「まあ僕は関係ないからいいや。わかったその2つね」
「じゃあよろしくね!
あ!紫苑と姫星の二人のアドレスもらってくれない?」
「‥‥‥‥何故?」
「私たちのグループってみんなバカだから、勉強を教えてもらいたいんだってさ」
「そういう理由ね。僕が賢い部類ではないけどわかった。僕のアドレス送っといてもらえるかな?」
「了解!二人には伝えておくね!」
「よろしく。じゃあまた今度ね」
「うん!また今度!」
こうして僕たちはその日の通話を終えた。
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