異世界転生100 あとがき

 異世界転生100を最後までご愛読頂き、誠にありがとうございました。お陰様で、完結することとなりました。


 この異世界転生100は私にとって、処女作というか童貞作であり、誤字脱字や、読みづらい点、至らぬ点などが多々あったと思います。しかし、その様な作品でも最後までご愛読頂いた事は大変、嬉しく思います。


 これも日々のPVを伸ばして頂いたり、コメントやレビュー、応援、いいねなどを下さった皆様のお蔭でございます。


 この作品は、なろうのテンプレ破壊をギャグにして笑って頂こうと書き始めた作品ではありましたが、それ以外にも、自分の書きたかった事を色々と詰め込んで書き綴っていきました。それが、以下の事です。


.主人公は特殊な能力を持たない人物であり、異世界人であること。

.なろう系に良く出てくるステレオタイプの成金みたいな貴族ではなく、ちゃんと貴族の矜持をもった貴族を書く事。

.異物というか特定外来生物状態の転生者たちが、真人間になっていく事。


などです。


 主人公のマール嬢は、特別な能力もなく、物凄い知性やカリスマがあるわけでもなく、ただの女の子です。学校で例えるなら、普段目立たない、女の子が偶然にクラス委員長になってしまった感じです。そして、転生者は高校生デビューをした男子生徒ですね。普段はモブに徹していた女の子が、突然スポットライトを当てられて物語のヒロインになるような感じです。


 そんな彼女が必死に頑張る様子を見て、粋がっていた転生者たちが、自分を顧みて彼女に協力していく。マール自身も上手くいく様子に、驕ることなく、人々の協力に感謝しながら成長していく。そんな人間成長の物語にしたかったのがあります。


 また、貴族についてですが、昨今、騒がれている上級国民などもありますが、特権階級の身分をかさに着て、傍若無人にふるまう人物が多いですが、現代社会なら兎も角、武力革命が容易な、中世あたりでは、その様な行動をすれば、すぐに革命を起こされてしまう事だと思います。なので、貴族が貴族としてその地位や権力を保つためには、どの様な存在であるべきかを自分なりに書こうと思いました。その一つが『多数決の食い逃げ』の格言です。今まで、多数派や特権階級にいたものは、いざという時にその責任を果たさなければいけません。つまり、貴族に特権があたえられるのは、領民の安寧を守る責務から来るものです。その責務を果たさない者は貴族でも高貴でもありません。ただの傲慢な者です。主人公のマール嬢にはその正反対のまっとうな貴族としての矜持を持った存在として書きました。


 次に転生者たちですが、多くの異世界転生ものがそうであるように、なんだか、一人プレイ用のゲームをして遊んでいるような作品が多い中、私はMMO的な世界で書こうと思いました。それは、他者がモブやNPCではなく、それぞれが意思をもった人間であり、それぞれに考えや感情、意思がある存在であるという事です。その為に転生者は一人ではなく100人という数を出し、転生者個人が特別な存在ではないという事にしました。そう言った同じ転生者という仲間意識から、徐々にその範囲を広げ、異世界に息づく人々に対してもモブやNPCではなく、同じ人間であると思うように生きていく話を書きました。


 転生者については、他にも前の世界では人生の落伍者として設定しました。その転生者が、自分たちが力を持って、前の自分を知らない世界にいったらどんな振る舞いをするか、また、その自分の傲慢な振る舞いに気が付くことが出来るのか?そう言う事を書きました。これは他人を揶揄している話ではなく、自分自身の話でもあります。人って誰しも思いあがる事ってありますよね? 私もそんな人間の一人です。でも、その過ちに気が付き、恥をかき、自らを思い返し、立ち直ることが出来るのか? そんな願いを込めて転生者たちの成長を書いていきました。私も彼らの様に真人間になれる日はくるのでしょうか?



 最後に今後の活動や、異世界転生100のその後の話についてですが、今後、何本かの外伝の様な話は書いていくつもりですが、基本、別の話を書いていくつもりです。しかし、別の話といっても、同一世界、近時の時間軸なので、マール嬢やカオリ、セクレタさん、転生者たちも再び登場させるつもりです。今考えている話は以下の通りです。


・令嬢もの(異世界転生100と同一時間)

・現代転移もの(異世界転生100の直後の時間軸)

・魔王もの(時間軸は秘密)

・はらつい(現在、連載中、異世界転生100との時間軸は秘密)

・ヴァンパイアもの(異世界転生100と近時の時間軸)


・SF・スペースオペラもの(異世界転生100とは全然関係ありません)


 メインストーリー的には令嬢ものと現代転移ものです。魔王とヴァンパイアは読まなくても大丈夫な外伝的な話になります。みなさんのご希望とかありますかね?


 最後に、異世界転生100の作中の中で張った伏線や明かされてない謎が残っていますが、それは、別の話で明かしていくつもりです。それ以外の事で疑問に思う点や、感想などございましたら、お気軽にどんどんコメントをして下さい。


 にわとりブラマ




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