第22話 第5回転生者会議
最後まで読んでみて
『なん…だと…』
と思った方は、ブックマーク・高評価お願いしますw
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「えぇ~っと、何回目やったっけ? 一回目が初日のやつやし、二回目が肉か」
カオリが指をおり、数える。
「三回目が寝床、四回目がなんやった?えっと、そやそや現代知識チートやったな。なんも役立たへんかったけど」
会場の皆が押し黙る。
「で、今回が五回目や。ほな、第5回転生者会議をはじめるで」
会場からまばらな拍手がなる。
「えーっと、いつも通り司会はうちが努めるとして、議題わっと、ん? え?」
議題書のページを捲るカオリがうなる。
「なんでアメシャちゃんが今回の議題なん?」
皆、思い悩む様な顔をして、押し黙っている。
「よう働いてるし、元気もあって活発やし」
皆、難しい顔のままだ。
「細かい事もよう気が利くし、めっちゃ可愛いやん」
「いや、可愛い事は可愛いんだが」
「何が不満なん?」
カオリは覗き込むように尋ねる。
「…性的にどうかと…」
ぽつりと答える。
「はぁ?え?ちょっと、あんた何いっての?」
「だから、性的にどうかと」
カオリの言葉に答え返す。
「あほぅ!ちゃんと聞こえ取るわ!うちはそういう意味で言うてんのちゃうわ!! あんたらメイドに何求めてんねん!!」
「言葉の通りだが?」
別の男が答える。
「いやいや、メイドは風俗嬢とちゃうで!」
「メイドカフェって風営法必要じゃなかったか?」
別の男がつぶやく。
「前の世界の特殊な場所のメイドの事、言うてんのちゃうわ!!」
「ふひひ、さーせん」
「そもそも、アメシャちゃん。猫やで!かわいい猫やで!普通、猫をエロい対象にせいへんやろ?」
「いや、するぞ」
別の男がまじめな顔で答える。
「は?」
「いや、するぞ」
続けて答える。
「いやいや、あんたらの言うのはコスプレみたいな猫耳少女の事やろ」
カオリはすこし引き気味に尋ねる。
「いや、普通の猫でもするぞ」
しかし、相手はまじめに答える。
「えっ? 嘘やろ? 猫やで? かわいい猫ちゃんやで⁉ そ、そんなん冗談やろ?」
カオリの表情が驚愕のものへと変わってくる。
「嘘も何も本当の事だ」
「故手塚治虫先生を教祖にケモナー教も存在する」
「猫耳少女好きがケモナーだと思われがちだが、真のケモナーは動物が対象だ」
「だよな、猫を愛撫でイカせる動画とかも普通にあるし」
男達は当たり前のように言う。
「え?え?ちょっとまって。なに?手塚先生まで? え?ちょっと、うち混乱してきた…」
男の言葉にカオリは混乱して頭を抱える。
「その動画、俺も見たことある」
「俺はあれみて、自分の猫にやってみた」
「バブ―」
「好きでも触るぐらいしかできんからな」
「ちょっと待て、お前たち」
男達の一人が何かを思いついたかのように言う。
「なんだよ」
男に視線が注目する。
「こっちの世界では…サイズ的にイケるよな…」
全員がはっと顔をあげ、ゴクリと唾を飲む。
「やめて~!! そんなことやめて~!! うちのアメシャちゃんをそんな事せんといてぇ~!!」
男の言葉に、カオリが涙目になって叫ぶ。
「ほんまやめてぇや! うちの可愛いアメシャちゃんに、手出したらあんたら殺したからな!! ええか! 半殺しやないで!! 全殺しや!!」
そこに会議室の扉が開け放たれ、話題の中心のアメシャが現れる。
「カオリさにゃ!!」
カオリはアメシャの所に駆け寄って、その姿を抱きしめる。
「アメシャちゃん!どないして、こないな危ない所にきたん?」
「カオリさにゃの叫び声聞いたかにゃ、助けに来たにゃん!」
「ほんま、ええこや… ほんま、ええこや」
カオリは顔をアメシャに埋め、優しくその頭を撫でる。
頭を撫でられるアメシャは気持ち疎さそうに目を細める。
その様子を見て、男達もやらしそうに目を細める。
「カオリさにゃ。一体どうしたにゃ?」
「あいつらがな…アメシャにいやらしい事考えとるんや… 見てみ! あのやらしい目を」
カオリはキッと男達を睨む。
「いやいや、やらしい目だなんて、そんな事はないよ」
「ただ、可愛らしいものを見守っているだけだよ」
「ほら、僕たちの目を見てごらん。嘘をついてないだろ?」
男達はいつもの奇妙なニコぽスマイルをする。
アメシャはキッと目を見開き、男達の眼を伺う。
「どやった?」
カオリが尋ねる。
「濁ってたにゃ」
アメシャが答える。
「ほら!見てみぃ!!素直なアメシャちゃんの前では、嘘は通用せいへんで!!」
カオリは再びアメシャを抱きしめ叫ぶ。
「えぇか、アメシャちゃん。気をつけなあかんで! あいつらエロい事しか考えてないから」
諭すようにカオリは言う。
「大丈夫にゃん」
アメシャの言葉に、男達はいいの?という表情をする。
「何が大丈夫なん?」
「アメシャとすると、病気移って腐りながら死ぬにゃん」
「「「「えぇ⁉」」」」
カオリを含めた全員が驚きの声をあげる。
男達は手で股間を守りながら身を引く。
カオリも躊躇いながら、少し身を放す。
「あー、えーとりあえず、アメシャちゃんは優しく見守ると言う事でいいか?」
男達の一人が震え声で提案する。
「そうだな」
「もともと猫は目で愛でるものだからな…」
「うん。皆でアメシャちゃんを見守っていこう!」
各々ワザとらしい言葉をはいていく。
「では、今日は解散ということで…」
「解散、解散」
「早く寝るか…」
そう言って、ぞろぞろと退散していき、会場にはカオリとアメシャだけが残される。
「ま、まぁ、これでアメシャちゃんの身は安全やな…」
カオリは躊躇いがちに言葉をかける。
「にゃん!」
アメシャが元気よく答える。
「せやけど、病気は治そな」
「うそにゃん」
「え?」
「病気はうそにゃん」
「え?そうなん?」
「よく変な奴がよってくるから、そういってるにゃん」
「そうかぁー アメシャちゃんは賢いなぁ~」
カオリはそういって、アメシャの頭を撫でた。
「にゃん!」
アメシャは喜んで目を細める。
「しかし、あいつらも、こっちの世界の奴も。男はエロい事しか考えてへんなぁ」
カオリは呆れたように言葉をもらした。
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物語の中で言っていた動画
猫のおっぱいを揉んでイカせてみる
でググって見て下さい。
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