第三節:大将昇格と戦況分析と蘇り1:蘇生
この
公爵位はそのままだが、各国に展開する支部隊の中では最強に近い編成を持ちMM総数は中規模程度あたりだが、兵力がそれをカバーしていた。
支部隊のMM総数の最大格はグランシスディア連邦共和国ではなく自国ギルディアス国、国内の支部隊でMM総数五百機と一番大きい支部隊とされているギルディアス第二の都市セスネスに展開する支部隊が最大と言えた。
余談だが、ギルド国家ギルディアス国の首都、ギルディアスは正騎士団一万五千機と準騎士団数万機に固められているため難攻不落と呼ばれている。
セスネス・シティーはギルディアスの東の要衝と呼ばれる地帯に存在し、異界で囲まれた元エテリウム国家群に近い位置であり。
東西に長い領地を持つギルディアス国としては東の超重要大型都市でもあり、直径百十キロメートルの
元エテリウム国家群とは隣接していないだけで、隣接する国家はガリルエイツ共和国の東の端と東方聖アリシア光皇国と斑鳩国の北の端とアブソリュートデュオ王国が接している。危険と言えば、アブソリュートデュオ王国で異界と化した元シルヴァ国と元エテリウム国家群に挟まれているのであった。
元シルヴァ国は小さな異界国家に当たりカラハンナ帝国とエグニェラ国の共同戦線に加えアブソリュートデュオ王国に囲まれているためほとんど動いていないのが実情であったので今まで戦域を動かした事の無い異界国家として認知されているのが実情である。
とまあ世界の一部を語ったが、西方国家群に出没している悪魔はその元シルヴァ国から出ていると考えられていたというのが事実である。
確認できないのが口惜しいが、仕方あるまい中原からは双方とも凄まじく遠いのが実情である。
なのでグランシスディア連邦共和国に現れる悪魔契約騎士やその他の虹・幽霊と言った部隊は、まだ国家がカッチリとした線引きのされていない、ギルディアス国南西部で、グランシスディア連邦共和国の西方にあたる地域のどこかの小さな国が支援していると思われた。
例えば、以前にも語ったがカイラズ国等である。
カイラズ国は現在グランシスディア連邦共和国と小競り合いをしており、まだ大きな戦いには発展していないし、仮に戦っても我々ギルドが介入する前にカイラズ国が
それほど国家としては小さいのである。
しかし国家範囲がいくら小さくてもシティーより小さい国家と言うのは存在しないので
そんな訳だから、どんな小さい国家でも地球のユーラシア大陸よりは数倍デカいのである。
世界には珍しい国として海洋国家、浮遊国家なるものが存在するがそれについてはまたの機会に話すとしよう。
今回の世界戦域の話には絡まないからである。
現状我が部隊は
グランシスディア連邦共和国に展開するMM支部隊としては最強のモデル部隊ともいえている。
AFとMAFと防空戦闘航空団が余分ではあるが、それらを除いた部分を支部隊の規範に据えようという動きがある。
ACGと機動歩兵師団の活躍を認めざるを得なくなったと言うのが現状のようである。
流石にこの規模の部隊が全てに行き渡ることは無いが、多かれ少なかれ支部隊として各国に展開している部隊に階級制度と機動歩兵部隊が付くことになるだろう。
因みに、パートナーは一階級下ということになっているのでクララ・エスティケット少将は、私の格上げに伴い中将へ昇進している。
ふと、そんなことを考えながら、大将昇進の指示書を見ているとコールが鳴った。私物のスティックタイプ携帯型電話の方だった。
電話主はディシマイカル侯爵であったので即出ることにした。
「はい、アスカです。いかがしましたでしょうか?」
「公爵様、今お時間は宜しいでしょうか、火急の件なのですが。」
「今は大丈夫ですよ、時間もあります」
「エリー嬢が蘇生しました。今ベッドの上で回復状態を確認しているところなのですが、黒騎士様を要求されました。記憶はほぼ戻られているようなのですが私よりは、黒騎士様に合わせてほしいと
「分かりました。何時頃行けばよろしいですか? 私が動くときには、必ずガーディアンがつく事になったのです。騎士位六名ですので人数は多くなりますが、問題はないでしょうか? 一応移動には、リムジンを三台使います」ということにした。
「では、そのメンバーと黒騎士様とクララ嬢とアスカ公爵御令嬢とワルキューレとアスカ閣下でいらっしゃるのですね。では時間は二十時にしてもらってもよろしいでしょうか。到着が二十時ということでお願いいたします」と言われたのであった。
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