第三節:MMを余剰パーツから新造

「MMが余っていないと聞いたが?」とヒジリが切り出した。


 それに私が答える「大丈夫だ任せて置け余剰パーツならゴロゴロしているし魔導機のフレームもある、後は組み立てるだけだ」と答え通信機のほうを取り出すとノイン技術大佐にコールした「ハイ。ノインです、いかがしましたか?」と聞こえたので「今から夕食のピザを頼むそれを食べながらになるが、新造機を一機創りたいので相談に乗って欲しい。隊長室まで来られるか? 十五分くらいの余裕はあるが?」というと「了承し致しました直ぐに向かいます」とのことであった。


 先に隊長室に着く、「内線電話でピザ屋にピザラージサイズ八枚を頼みその八枚すべてにクラッシュドポテト二つとLサイズのライトコークを付けてもらいフィッシュバー骨なしをさらに二本追加した、後払いで総隊長二階執務室まで」というと。


 すぐにお持ちしますとの返答が出たので「宜しく頼む」といって内線電話を切った。


 アスカ嬢の荷物と私の荷物はそのままでいいのでヒジリとサヨリ嬢にトランクを渡す、執務室三階へは特殊鋼で頑丈に組まれた外階段からしか上がれないということを告げるとアスカ嬢に三階用の白いネームプレート二枚を渡しこれで部屋にあるドアに張り付いているネームセットに入れるように指示する。


 後は説明をお願いしたいよろしく頼むといって任せた、説明が終わって荷物が置けたら食事にしようといって先に下に降りていく。


「泊まる場所の提供として、士官部屋でタワーマンションを創り終わるまでは、仮として総隊長室の三階部分に住んでいてくれませんか、風呂やシャワーもランドリーも備え付けてあるので不便はないはずです」とアスカ嬢がいった。


 そして追加する「ベッドルームは一緒にするもよし、分けてもよしですが、二段ベッドだし……三部屋あるということに成るのですが、未婚のため男女がお同じ部屋で寝るのはどうかと?」というアスカ嬢の突っ込みに「女性専用部屋・男性専用部屋に分けそこに入ろう」とヒジリがいいサヨリ嬢が頷くのであった。


「今日は下の執務室にピザが届きますが普段は食堂が新たに開設されているので食堂に注文するか、食べに行くかしてください」という話をアスカ嬢がして、さらに「この部屋の内線電話は〇〇-〇三〇一になりますので忘れない様にしてくださいね」とアスカ嬢が続けた。


「そして機材の説明に移る前にまずは赤い扉が女性用で青い扉が男性用です、暗い所でも大丈夫な様にこの前のMLLIタグが張ってありますから間違えないと思いますが。で一部屋は六畳間位のスペースしかありませんのでその中に二段ベッドと机が二机あります。まずは上に寝るか下に寝るかで二段ネームプレートがありますのでそれにネームを描いたら突き挿しておいてくださいね」とアスカ嬢がいう。


 そして機材の使い方になるが大したことの無い使い方なので即終了してしまう。


 そこにちょうどノインが来たところだった、「早いな今日は?」といいながら二階に入る、ワルキューレ嬢が電話対応しているところであった。


「ちょっとMMについて思う所があってな」とノインに切り出した。


「シュレイディア側に部品は無いが、エンジンだけならギルディュースに空きがあるよな、それと予備機扱いでフレーム保管しているミヒャイルのXフレームとS級の魔導パーツ群があるよな、それで新型というか寄せ集めにはなってしまうんだが新造魔導機を創れないか?」と聞いたのである。


「確かに。それだけあれば余剰パーツ群で1機や2機は創れますな。どうせならシルヴェントに使っているパーツも使って強化しましょう」とノインが答える。


「エンジンはパワー不足の感が否めないんで、シュレイディア零号機と同様にツインクロスさせて高性能化にチューンナップするということではどうだろう、それならばX級は無理でもA+かS級は創れるのではないか?」と「それと部隊余剰の装甲を使用して重装型にして国で使っているのとほぼ同等の仕様にできるのではないか?」という。


 ノインがいった「流石総長目の付け所が違いますな、確かにミヒャイルのままだとS~A級なのですがその条件ならS級を少し上回る機体ができるかと」


「まぁ行き当たりバッタリ寄りはいいだろう?」というと早速かからせてもらいますかというので「まぁまたピザだがもうそろそろ届くだろう、食べてからにしたほうがはかどるだろう?」というと直後、「ピザ屋です宅配に参りました。後払いとお聞きして居ますのでカードリーダーは持参しております」とのことで「運び入れられるか?」というと「スミマセン両手が2人共塞がっているモノで」ということだったので迎え入れる。


「応接のほうに置いてくれ、カードリーダーは誰が持っているんだ?」と聞くと少々お待ちください直ぐ出しますので、といって最初に来た子がカードリーダーと伝票を出した伝票を確認し合っていることを確認するとカードリーダーに白いマネークレップを通し支払った。


「また御贔屓にーよろしくお願いします」といって立ち去った伝票で確認すると確かに間違っておらず広い応接セットの上には山とピザとライトコーク八本と様々な品が置かれていたのであった。


 するとちょうどそこへ上の機材を説明し終えたアスカ嬢とヒジリとサヨリ嬢がやって来たクララ嬢も荷物とリムジンは置いてきました。アスカさんの荷物はこちらにといって赤いトランクケースを渡したのであった。


 一旦自席の後ろのほうに赤いトランクを横置きにすると「食べますか」といって。


 それには皆同意して各員が其々思い思いのものを取り自席で食べる者や応接セットに八人は座れるし窓側には座るスペースもあるので、で食べている最中で悪いんだが「ノイン、例の余剰士官部屋を使って八階建てのアパートというかそういうモノは創れないか?」と聞いて見ると「特殊鋼のフレームと各緩衝材がギリギリですので組んで見ないと分らないですが、六階から八階くらいにはなるかと」とのことであった。


「この壁側が使えないかなぁとも思ったんだが1DKサイズともなるとな」と私がいうと、「それならデザイナー部屋の上に載せてみては? 二階建て分マシマシの計六階にはなりますが十分乗るかと」とノインがいった、「お客様用だからそこらの調整も頼む」と私がいうと「分かりました、それなら現行の材料でも十分に行けます」とノインがいった。


「部屋は後回しにして、MMから組み上げますね」とノインがいったので。


「それで頼む」と私がいうと、「アスカ閣下もうMMの話が終わったのですか?」とアスカ嬢が聞いた、「あぁ、アスカ秘書官長がさっき三階の説明をしている間にな」と私がいったそして続ける「何せこういうのは早いほうがいいからね」ともいっておいた。


「何かことが起こってからじゃ遅い。最近設置されたばかりの試作型魔導式レーダーの調子が良いせいか結構影を拾っているんだよな。多分近々大規模攻勢を企んでいる奴らがいるみたいなんだよね」と食べながらいった。


「あーあの最新式かなり調子は良さそうですものね、レーダー班がいってましたよ。影と重量や子細な事項から推察するに幽霊ではないかと」とクララ嬢がいった。



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