第六節:基地内戦闘と赤い悪魔

「こちらアスカ中佐、各機へ動けている各機に、今データパターンを送ったこれを展開し、魔導式光学監視装置と同調させよ。赤が光学迷彩を展開している敵、青が味方、判断不能が緑で表示される、この判断で間違いないと思われる!」と、アスカ嬢が叫んだ。


「クララ無事か」と私が飛び込んだため、戦力バランスが崩れた。


 その瞬間を見逃すクララ嬢ではない、即座に黒いヤツの金的を蹴り上げた。


 第一次戦闘洋装を着込んでいるので、足回りはコンバットブーツであったいい音がした。


 流石にたまらず後退しようとする黒服に、真空光輪の三十六光輪が飛んだ。


 序に絶対零度も飛ぶ。


 三十六回も回避ができなかった様で所々が裂けて皮膚らしき色が見えた。


 そこに絶対零度である受けようものならその部位は飛んだも同然であったため辛うじてかわすが、背中が凍傷になった様であった。


 対象の黒服の動きが鈍くなる。


 そこに次元斬をトリプルで放つ。


 対象は避けられず全て体で受けてしまったため、弾け飛びそうになったところに絶対零度が再度飛んだ。


 そして完璧に固まったのである。


「総長から、アスカ中佐、黒服を無傷で回収できるかやって見てくれ、こっちの黒服は凍らせてしまった」と私はいった。


「私もまだまだ、だなつい怒りで我を忘れると手加減が利かん。すまんクララ、せっかく抑えていてくれたのに、無駄にしてしまった」と謝った。


「三番隊です黒服を一人発見しましたが撃ち抜いてしまいました」三番隊からも射殺報告が挙がって来た。


「総長より三番隊へ可能ならば、黒服の顔を確認してくれヒト種なのか悪魔なのかが知りたい!」と私がかなり重要なことを叫んだ。


「三番隊了解、突入します!」とレオンの声がした。


「こちらアスカ中佐、確認できたことを報告します。先ほどから上がっている黒服の死亡報告ですが、それにより相対的に赤色が減ってきています」とアスカ嬢がいった。


「悪魔の可能性が、非常に高くなりましたので。三番隊はお気お付けください」と追加する。


「こちらジーン中佐だ、二番隊はこれより東側の応援に行ってくる」


「こちら、五番隊確かに緑色を巻き込むと数が減るのは確認できた。だが緑色を捉まえるのはかなり難しい、ギルデュースでは追いきれんかった。さっきの悪魔説が正しそうだ、白兵戦組は注意をしてくれ」


「こちらムラサメ大佐、東側はNS-FPTが到着するも降りられないでいる。どこの部隊でも構わないので応援を頼む、旗色も悪い」


「こちらジーン中佐だ、ムラサメ大佐へ今から支援に突入する。西側への元ゲートをぶち壊すが構わんな!」とジーンが叫ぶ。


「MMが六機軽装級と標準級だからまだましの筈だ直ぐに行く、その辺りには兵を配置しないでくれ」とジーンがいった。


「こちら総長、派手に行ってもいいぞどうせそこは拡張せねばならんのだ。今拡張するのもあとで拡張するのもあんまり変わらん」と私はいった。


「ミヒャイルⅡを出すぞクララ」と言って一緒に飛び込んで行く「FPT格納庫までの道のりはかたずけたが格納庫が敵性存在で真っ赤だぜ!」


「久しぶりの大盤振る舞いだ」、太刀を抜いた精神武具創出と魂衣装着とオーバーロードを瞬間的にかける。


「行くぞクララ、コクピット周りだけ弾き飛ばせ!」と言うと鏡面二重分身をかけながら四人でズッパズッパ斬ってる私が居た。


 確かに早く道はできそうだった。


 だけど、手が足りてないなと思ったクララ嬢が黒服に絞ってプラズマを乱射していく流石にドバドバと減り始めたので私も三十六分身をまとい突撃した。


 それから数分後、私はミヒャイルⅡのコクピットを開けないでいた。


 そう一匹赤いヤツが居るのだ、かなりの手練れであった。


「こちら総長、見た目が赤いヤツには手を出すなよ。死にたくないヤツはMMでかかれ」というに留め。


 間合いを詰めていっていた。


「三番隊は緑の死体を確保した、こちらに被害はない。確認に移る」とレオンから現状報告が上がる。


「ヒト種ではない。三番隊より各機と奮闘ふんとう中の皆へ、繰り返す敵はヒト種にあらず。緑色のも黒色も、不明種なり。対象には顔が無かった」


「こちら総長、赤いのは発見次第、遠巻きに眺めるか、神官が相手をしろ!高位の神官なら尚いいぞ!」と叫ぶ。


「こちら総長より、MM同士ならレーザーは効かないのでレーザーを撃ち合うといい」と追加する。


「そこの赤色、ちょっとオイタが過ぎた様だぜ」というと一発目から飛ばし始めた。


「エクソシズム!!」と私が叫んだ!!


“ズドムッ!”


 という景気のいい音が支部隊通信用のマイクに乗って響いた。


「流石にこれは効くようだな、おらもう一丁!」という私の叫びがマイクに乗って支部隊通信で流れ始めた。


「イヴィルセイバー乱れ打ち」、こちらでもいい音がした


“ズバムッ!! ズバムッ!!”


 音も乗り出した様で赤色がいい感じに散り始めた。


「まだ残るか、ならばこれでも喰らえ、ゴッドハンマー!!」とこれそのものは命中技では無いのでそのまま生み出された、重量の無い物体でボッコボコに叩きのめす叩いた音はマイクが拾った様であった。


“ゴウン! ゴゥン! ゴウン!”


 と響いていたらしい。


 もう散り欠けで赤色の


“グルヴァァァァァ”


という恐ろしい叫びも拾った様であった流石魔導式マイクであった。

「まだあるぞ!」という私の声と共に

「エリアオブゴッド!」という叫びに


“グルルルァァァァァァァッ”


 という叫ぶというか雄たけびが乗った。


 余談だがMMに見えていた私を中心にした半径五〇〇メートル範囲内の赤色が瞬間消失したのは告げておく。


「流石総長だ皆して続けっ! 神官は恥ずかしがることはねぇ! 低レベルのヤツらにならそこそこ効くぞ!」と誰かが叫んだ。


 他の場所からも「ホーリーフラッシュ!」


“グギャァァァァァッ”


 というかなり多数の響きが別の場所から響いた、「エクソシズムが使えるということはあっちも使えませんかね?」と質問が誰かから上がる。


「こいつか?」と私がいって、「ホーリーレーザー!!」と叫ぶとそれが赤いヤツのモロに頭に直撃し、


“グギャァァァァァァァッ”


「頭が無くなったがまだ動くかしぶといヤツめ、ならばこれでも喰らえ、メンタルリーディング(危険なのでまねをしない様に)!!」その瞬間高位の悪魔が自爆を狙っているのが分かった。


「各位悪魔からなるべく距離を取れ、ヤツ等自爆を考えているぞ!!」とマイクに向かって叫んだため、「各位距離を取って戦うことにします」という返答が飛んだのであった。


「念のためだ」と私が続ける。


「ステートパーセプション!!」というと悪魔の残り現世での生命力やら精神力やらスタミナやらその他のパラメーター群が引っこ抜けることが分かった。


「コイツは確かに手強いが」と私が舌を巻く、


「こちらジーン、赤色をつぶせば終わりかもしれんぞ総長! 東側には真っ赤なユニットはいねぇその代わり黒が複数匹居る!」よし判ったと思い危険だがアレをやることにした。


「分かった超極大のヤツ行くぞ」と私がいった。


「リミットアンプリフィケイション!! エリアオブゴッドⅡ拡大版!!!」と言って基地の全領域と街区の一部や外の領域まで含む超大型のエリアオブゴッドⅡが倍の威力でかかったのであった。



第十一章 第七節へ

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