第五節:シルヴェント初号機と夥しい悪魔
「で感動しているところすまないんだが」と私が本題を切り出した。
……
「詰まり魔動機でなくなって魔導機になる訳です」とノインが大雑把に説明した。
「その際に、名称が同じだと皆困るので、命名変更へと相なった訳ですが『ギルディュース改』ではなく『シルヴェント』という名称に変わります」とアスカ嬢が説明する。
「企画書にあるとおり、最初の改造機零号機は四番隊で魔導剣士をされている、副長のアインセリオ中尉の機体に決まった訳なのですが。そこまでは大丈夫ですか?」とノインがいった。
セイランがいった「これ以上にない組み合わせですな」と続ける。
「隊長の私はもちろん賛成でございます」と。
まあまた時間を見つけ次第「各自講習を受けてもらうけどな」と総隊長が横から突っ込む。
「この前の魔導秘伝書トレーニングメールはそれの第一段階でしたか」とセイランが素晴らしいといった。
「まあ部隊のナイツ全員が魔剣士か精霊剣士になれるならそれもそれで歓喜が上がるだろうしな、それに上級者にもこと欠かない」
「どうですか、副長! これは是非、受けてみるべきでしょう!」と四番隊隊長のセイランがいった。
と四番隊副長のアインセリオ嬢がいった、「今なら行けそうな気がする」と。
「受けます、受けさせてください!!」と勢いをつけてアイン嬢が言い切った。
「では今から資材はもうあの角に積んでありますので」とノイン。
「あのグリーンシートがそうだったのですか」とはセイランが、
「手早いですな」と続けて言った。
ノインが通信器を取り出して、
「整備二番隊、各員は西側四番隊ブロック前に、西ブロック積載の赤箱一個をもち機材と共に現着せよ!」
「で四番隊旗下の整備員の方にも、組み込みは手伝ってもらいますので、よろしくお願いします」とノインがいった。
「一機当たりの組み上げ時間は、六時間ほどで終わりますので、
そしてクララ嬢が、起きて来たのである。
総長の今日は寝ていてもいいよとの書置きも持って。
その頃ちょうどノインの説明が始まった頃であったので隊長室には誰もおらず。
オートロックがかかっていたのである。
まぁ厳重にするのに、越したことはないんですけどねと思いながら。
鍵を開けようとすると、何か忘れている様な気がしたので一度FPTに戻ってみると食卓に昼飯が乗っかっていたのである総長の書き置き付きで、これを食べてから来ることと。
あの人らしいマメマメしさですことと思いながらパッケージを開ける冷やしてある冷やしうどんに、卸生姜付きでカマタマふうになっていた。
汁をかけ掻き混ぜ海苔を散らし完成であった。
まぁ明後日には、ヒジリ様も来られますしと思いながら“ちゅるちゅる”と食べていると視線を感じたのでFPTのラインを立ち上げFPTの各種カメラを動員して視線の主を探すことにした。
「幽霊でも居るんですかねぇ」とクララ嬢が呟く。
「私を相手にすると死にますよ」とも呟いた。
仮に相手が聞いているとしたらだがと、クララ嬢は判断し『データパッド』からメールを送信した空のメールで総長あてに音が鳴るメールをであった。
それは即届く、上級者にはこと欠かないといった直後にクララ嬢から空のメールが緊急時の音と一緒になった。
「アスカ急ぎだ、セイラン部隊のFPVを借りるぞといって鍵を投げてくれ」という私、「クララが不味いっ」と私がいってイグニッションキーを即捻りアクセルも同時に踏みながら走り出す。
アスカ嬢が隣に飛び乗って通信機に叫んだ、「ワルキューレ、スクランブル! クララさんを救いなさい、全行動を許します」と言った。
その瞬間アラワシが単体起動する。
「機体の全センサーを、魔導式で開放、光学迷彩魔法で隠れているものを全て殲滅する」とワルキューレ嬢がいった直後、デッキから起き上がったアラワシが掃射型のレーザーを基地内部でぶっ放した。
ジーンが動いた、「基地内戦闘用意! 各員MMに乗り込む際には細心の留意を払え、幽霊がまた大規模に入り込んでいるぞ!!」ダイヤはちょうどは帰って来たところだった。
「各機反転! 基地内に幽霊を入れさせるな。センサーを魔導式に変更光学迷彩魔法で隠れているヤツは片っ端から掃射しろ」とダイヤがいった。
その頃クララ嬢は珍しく完食して武器を取ったのであった、既にMMの駆動音が響いて来ていた甲高い二連駆動音はアラワシである流石に全行動を許可されたといってもFPTやPtにくっ付いているヤツをレーザー掃射する訳には行かず。
摘まんでつぶす地味な作業も強いられていた。
「ワルキューレよりアスカ様一匹や二匹ではありませんあちらこちらに居ます」
「三番隊は室内戦闘用意! 魔導光学装置を付けた者から順に室内戦を許可する」とレオンが叫んでいた。
「味方は斬ったり撃ったりするなよ」とも付け加える。
「光学迷彩で隠れてるヤツだけ、蜂の巣若しくは、斬りつけて良し!」とも言って手近なヤツからハチの巣にして行く。
総長は例のメガネをかけていた。当然敵性存在のため光学迷彩がかかっていようがなかろうがあちらこちらに敵だらけなのが分かる。
それで
でも、クララ嬢のところへ行くのが最優先のため直線で轢けるヤツしか轢いていなかった。
ジーンが追加する。
「ジーン中佐だ警備詰め所へ今から入ってくるやつは皆ストップさせろ。総長の許可はあとで取るっ。ゲート降ろせ!!」、そして通信を切り替え「ジーン中佐だ各隊長機へ屋内戦用意西側と東側には入れさせるなよ!」と発破をかけた。
東側では「ムラサメ大佐である。現在戦闘中のためNS-FPT二番艦シャリルは到着次第、空中待機せよ! 各部隊でそろっている者は我が元へ馳せ参じよ! 装備は歩兵装備で可構わないが光学迷彩相手なので、魔導光学式装置保持者優先とする。持っていない者はどこかに陣取ってバリケードを張れ。以上!」となっていた。
「総長だ支部隊全員味方同士の打ち合いに注意せよ!」支部隊通信に乗せる、そのまま十数匹を跳ね飛ばしてFPT内に突っ込んだ。
「アスカ例の眼鏡が使えるぞ」という。
「どこかに母体か、それに類する部隊が居る筈だそれを撃破してくれ」といいながらFPT内にかけ込んで行くFPT内にも侵入を許していた為鏡面二重分身で分かれ即様切り抜いて行く。
アスカ嬢はPtに行かずアラワシに拾ってもらっていた。
「その辺が真っ赤っかね、といいながら味方は青で表示それ以外を赤表示判らない者は緑色にしなさい」とワルキューレに指示していた緑色に表示されるものが一体いた。
「緑色にマーカーつけて」と言うと真っ赤な中に一人だけ緑色が居るのが分かった。
「緑色だけを拡大表示して光学映像で」すると黒いライダースーツに身を包んだ者が一人だけいることが分かった、「各員へ座標三〇三-〇〇五-〇〇〇に本体と思しきものを発見確保された。黒いライダースーツを着ている模様それ以外にイニングシア無し、その周囲は全部光学迷彩だからそれを取れれば他は構わず!」とアスカ嬢が叫んだ。
第十一章 第六節へ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます