第五節:オーロラカード申請と幽霊忍者
部隊用の通信機のほうを出してコールした。
ギルドナイツ支部隊病院のほうであるので、内線通話の九九-九九〇〇にコールをする。
「はい、ギルドナイツ支部隊病院です」と、受付嬢の声がした。
「総長だ。今訳有って、都市病院の二〇二六号室に居る。転院希望者ができた重症者なので、念には念を持ってことにあたってもらいたい。
「データも、もうすぐ集まるはずだし荷物ももうすぐ集まるだろう。ギルドエントリーかそういえば病室に入るのも、カッパーではできないな。一時的にオーロラを使えないか上長確認してくれ、患者様の名前は黒騎士ミハエル卿だ。何だったら私の名前を出して、ヨナ様に交渉してくれても構わないが?」というと。
「!? 私からではとても」と、受付嬢がいったので「なら私から話してみよう、このまま内線から外線へ変化させてもらえるかな?」と私がいった。
数コールの後「ヨナ様でしょうか、アスカ・ジークレフです。お願いしたいことがあり緊急の電話とさせて頂きました。ミハエル・K・カニンガム卿に、オーロラビジョンを、一時的に発行していただけないでしょうか。ギルドナイツ支部隊病院に転院することが、決まりまして。今、黒騎士様は、命を狙われている状態ではありますので、セキュリティと魔物対策に自信のあるウチの病院を頼っておいでなのです。実は、かなり昔にご縁が有りまして。はい、そうです私にとっては師匠筋にあたる御方なのです。ご無理をいって、毎度申し訳ないのですが。はい。その様に」というと、電話を内線に戻して再び数コールする。
今度は、男性が出た。
「医療チームの主任です。総隊長あまり無理を、いわないでください」と、いって来た。
それに答える形で話を進める。
「条件付きだが、オーロラの一時使用が、ヨナ様に認められたよ」と、私がいうと。
「何ですって!」、「分かりました、今ヨナ様からの直通メールに目を通させてもらって居る所です」、「転院を許可しますので直ぐ迎えに上がらせます。そちらでお待ちください」と話を進めてしまう。
「という訳で話は通りましたよ」と言うと、ミハエル卿は「凄い所と話をしてるな……で、条件てなんだ?」と、言うミハエル卿に「剣の指南役に、少しばかりいてもらうだけですよ。まあただの転院では都市病院のほうにかなりダメージが有りますし、ウチに来ていただくにはそれなりの肩書が要りますので」と私がミハエル卿にいった。
「オーロラって、そのキラキラしている奴なのかと」ミハエル卿が聞いたので、「えぇ、その通りですがこれが有れば大抵どこにでも行けますし便利です。何よりも昔のとはいえ師匠筋にあたる方に私より格下のID証を発行する訳にはいかないではないですか」と、まで言うと「大分、買われてるんだな」とミハエル卿がいった。
「しかしギルドマスターヨナと話ができるとは恐れ入ったぜ、とんでもない奴を弟子にしちまってたって訳だ」とミハエル卿がいった時。
外の気配が変わったのが分かった。
「幽霊の本物の様ですね」と私が、手刀をに切り替えて珍しいものを得物にした直刀である。
「魔導式直刀ですよ」といった。
「アスカは、ミハエル卿のサポートを!」、「ワルキューレは、そのサポートに回れ!」と言って、私は行動間隔を感覚的に刻み込んだ。
ミハエル卿が、驚くくらいまで。
当然、その殺気というかマジでガチな気配は相手にも伝わった様であった。
ドアが、開いた瞬間! 黒い
私には通用しなかった、手に持つ直刀に魔力を叩き込み一瞬でその黒い奔流の中の一筋の太刀を真っ二つに斬って見せた。
本来割れないはずの太刀が、真っ二つに割れた上で根元から折れ飛ぶ。
相手の
が相手にせずに本体に向かって念動力を叩き込む。
黒い奔流と気配が、立ち消えた。
扉を突き破って、壁にヒビまで造ってしまい。
死ぬと思わせる所まで追い詰めたのだが、それを推して逃げて行った様には見せているが
その場に残った感覚をたどり「そこか!!」と、いって天井を突き刺したついでに「オーバーロード」と、叫ぶと。
私の持つ直刀の周りに、黒い爆炎が舞い踊った。
流石に体の芯から焼かれてはたまったモノでは無い様で、天井から黒い炎に包まれた幽霊ナイツが落ちてきた。
「貴様何者“ゴフッ”」と、血を吐いて倒れた時には「斥力!!」とアスカ嬢と私と同時に斥力場展開をしていた。
寸前で助かったが、ヤツは自爆した。
“ズゴーン!!!”と爆音が走る。
当然、病院にかなりの振動が走り階下ではヒビが入った様では有った。
火災警報器が、鳴り響いていた。
当然、その後に来るのはスプリンクラーのシャワーではある。
斥力を、上向き展開維持にしておいた。
おかげで、全員濡れネズミにならずには済んだが。
スプリンクラーが消えると、警報が鳴りやんだ。
気配の魔導式探知を一応展開して置き、第二陣に備えながら「男性看護士が生きているかどうかの確認をして来るから、二人はさっきの状態を維持してくれ」と言って仕掛け爆弾が無いか確認の上、仕掛けは無いと判断できる状況で辛うじて生きてはいるので高位治癒をかけて回復させると「データと黒騎士様の荷物です」といって中型のトランクケースを持って来ていた。
カルテやデータはアスカ嬢に確認してもらい、その他の荷物で欠けているものがないかどうかはミハエル卿に確認してもらった。
「持ちものに欠けは無い」とのことであり、「データとカルテにも問題はありません」というチェックがかけられたので。
「移動しましょう、そろそろAmFPVが来ます」と上のポートに、来たのでトランクをワルキューレに預け一緒に乗っていくように指示する。
アスカ嬢にも、そのまま乗って行ってもらうことにして。
私は自分の車の無事と一応病院に迷惑をかけたのでマネークレップのプラチナステータス(百P[プラナ:白金貨、日本円換算で百億円相当])を全額寄付という形で置いて行くことにした。
その際の、サインに偽名を使って書いたのではある。
Mr.Xと書いたが、それで了承されてしまった。
自車の周りに爆発物は無いかのチェックや自車そのものに細工されていないかのチェックを行ったうえで、自車から少し離れた場所から念動力でキーを差し込みまわすという変なチェックもやった上で帰って行ったのである。
一旦、直接ギルドナイツ支部隊病院側に入ることにした。
西側のゲートから進入したので「珍しいですな、総長がこちら側を使うなんて」といわれたが四種パスはちゃんと通ったので問題はないなと確認した上で、病院に寄ったのである。
受付で直接病室を聞いて、直接足を運んだのである。
第十章 第六節へ
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