第四節:聖人の目覚め
そして行きの道も東周りでは遠いので、西回りで行くことになったのである。
当時はもうHSTがあったので、というか学長の一部の権威とお金を使って。
聖宮殿までヒトッ飛びという訳にはいかなかったが、斑鳩国、扶桑皇国、グランシスディア連邦共和国の都市グランシスディア・シックスを経由し残りは、チューブ・トレインやアンダー・グラウンド・リミテッド・エクスプレス・トレイン等を利用しグランシスディアを抜け、神域に入りそこからはハイスピード・フローティング・パワー・バスを利用し、レイシャスポルテと言う都市に辿り着くのではあった。
そこからは徒歩だった、パートナーを連れシュワイデル・アララトギ様を守り総勢五人のPTは特に艱難辛苦を貰うことなく神の祝福の元、聖宮殿まで辿り着いたのではあった。
そこまでは問題では無かったが、供を二人連れているのは良かったのだが門番がパートナーを数には含んでいなかったため悶着が起きそうだった。
なので、学長シュワイデル様が切り出したのである「ではパートナーはヒトでは無いと神は仰っているのですか?」と。
シュワイデル様が「供を疑うとは聖宮殿の名が泣きますぞ」といったのでことは起きなかったが、門番から明らかに差別視しているような発言が得られてしまったのである。
そして謁見が許可されて「供も一緒に入ることをお許しくださいますか?」
とシュワイデル様が言うと「許可しましょう」と時の姫巫女が言われたので門番ごときが口を挟めなくなったのである。
そして「先ほどの件誠に申し訳ありませんでした、私の見ている前であのような者がこの聖宮殿に配置されていたなどとは」といって悲しそうな眼をしていた。
まあどの様な表情だったか分かるのはシュワイデル様だけだったが、供の者はあとから聞いただけである。
話の内容は大筋に聞いていたので判るのだが、修行を許可され謁見が終わったのである。
「修行中は供の者も同じように修行すると良いでしょう」と修行を許可されたのであったので。
我々とパートナーたちも修行に参加することに成り、大変良い経験となったのである。
それから幾何か過ぎた日のことであった。
門番に、まず非常呼集がかかり。
「タランチュラが攻めてきたぞー」という声と共に、時の声を響かせ入ってこようとする
これがタランチュラとの初戦闘になるのであった。
といってもこの時は剣聖と剣聖次席候補や聖殿守護団などが居たため、我々は守らねばならない人の身を守るだけで良かったのだが「それではいかん」とシュワイデル様自らが戦場に旅立ったので我々も一緒について行くことになり時の剣聖や次期剣聖候補らと共に聖宮殿の守りに入ったのである。
ここで剣聖らの繰り出す数々の剣技を見たため、後々に使えるようになったのではとは思うが
「M・MはM・Mを持つ者に任せればよい」とシュワイデル様が言ったため我々は傷ついた者を癒しまた、祝福をかけ。
魔法戦闘も同時に行って居た、結局のところシュワイデル様も基本は神官と戦士のハイブリッドであるため後方支援をしながら横手から入りそうになる邪魔者を相手にすることになっていくのである一旦引き上げたと見せかけて横合いから入ってこようとする者を剣技で威嚇し非殺目的でもあったが散らすことで横合いからのサイドアタックを防ぐことができていた。
また僕は普段ではないこういう時には実力の程をどこまでか解放しても問題にならないと黒服の人から教わっていたため、対象が剣を握れなくなるまで素手で叩きのめしたり気絶させたりしていたわけでは有る。
シュワイデル様もちゃんとガードしながらだったため時には魔導光剣を抜き払い死なない程度に吹き飛ばしたりしていたわけである。
剣聖らも手加減をしている様であった、で無ければ即鎮圧されていたであろう。
M・Mに対しては手加減が無かったが、そのため剣聖技を数多く見れたのである。
そしてM・Mが倒されても中から出て来て侵入しようとする者もいたためそういう者を魔導光剣の麻痺モードで突きに行った訳であり。
殺傷をなるべく避けたわけである。
他の剣聖も麻痺モードで剣技を使って居たりしたため真奥義やら深奥奥義等を見る機会に恵まれた訳では有った。
そして一定数のM・Mが倒れた瞬間、自爆技を使ったりするものが現れたため本来の目的であるガードに移りシュワイデル様をガードしていたわけでは有った。
目的のためなら手段を択ばないという、タランチュラの自爆技の中には子供を使ったひれつな自爆技も混じっておりそういうのに当らない様にうまく護衛もしなければならなかったのである。
ここでつちかわれた経験と勘とが後々に役に立っている。
残りの鎮圧は元々居る部隊に任せて、シュワイデル様の元へはせ参じると奇跡の御業を使っておられた。
どうやら戦闘をしている最中に目覚めてしまったらしかった。
修業期間はいわれた期間が有るので、「残りの期間も、修行にあてることにしました」とシュワイデル様がいわれたため、時の姫巫女様が「聖人シュワイデル貴方に少しの時を授けましょう」といって水色の綺麗なゲートを開かれたのであった。
第九章:過去話前編 第五節へ
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