第六節:戦果確認と歩兵不在の意味

 今回の戦果は、と周囲に殺気が無いか、感覚を研ぎ澄ませながら数えた。


 最初に、赤色・黄色・黒騎士・緑色・橙色と橙色の機体はミヒャイルⅡが引きずって行ってギルディュースの開いている処に同じように入れて、緑色の斜め上体と斜め下体の機体も同じように戦果だといって詰めた。


「青系と藍色系と紫系が居なかったな」と私がつぶやいた。


 白は違うよな……と思った、白騎士団には、会ったことがあるのである。


 憎めない、いい男では有ったと覚えている。



「本日の戦果まとめ頼むクララ、あとでギルドと州知事に流しておいてくれ」と頼んだのであった。



 帰還は無事にできた。


 一人がネット詰め、もう一人はコクピットの中、もう一人はギルディュースのお手々でニギニギされている状態で帰還した。


 西側は、報道陣がかなり、居るんで。


 我々は南側から侵入しますと、二番隊と指令小隊は南側から、四番隊のセイランに今回は花を持たせた格好になったが。


 歩兵が居ないので、やはり手間取ったらしい。


 というのも報告書にまとめているところであった。


すると、

「まだ起きてらしたんですか?」とアスカ嬢とクララ嬢とワルキューレ嬢だった。


「二階から、電気が消えないので、まさかとは思ったんですけど」とは、クララ嬢がいった。


「今日の昼の電話の件の、追加資料さ」と私が答えた。


 まあ批判では、無いんだが。


「何かあったんですか?」とアスカ嬢が聞いて来たので。


「もうすぐここにも、機動近衛中隊がやってくる筈、なんだが……ひょとして大隊規模に、なってないだろうな」と私は嫌な予感を覚えていた。


「どこか空いている倉庫か資材置き場はあったっけ?」と私が聞くと「この東隣がもうすぐ、移転で開くとか聞きましたけど」とアスカ嬢がいった、結構情報通だなとも思った。


 それなら先に抑えておくかということでメールを立ち上げて州知事へのメールを書き出した……そしてていねいに文をしめくくり。


 こたびの件、誠に申し訳ありませんでした。


 我々が、行った時にはすでに遅く、犠牲になったブルーアジュール面々には……哀悼の意を、捧げます。


 とまとめて、置いた「クララ、文章チェック頼めるか?」と、いって頼む。


 特に文書に問題は無かったようで、「州知事に送って、置きますか」とクララ嬢。


「頼む」と、私はお願いした。


 それから暫く時は流れる……といっても一週間流れたわけでは無かった三日目のことであった。


 虹騎士団から、情報が取れたとの一報が州知事からもたらされる。


 メールで届いたのであった、内容はメールそのものだと長いので端的に行くと、


 今回の首謀者は、虹騎士団の団長であるということ。


 要するにグランディア・ゼロ都市を人質にしたかったらしい。


 黒騎士殿は黒い傭兵と、して傭兵参加しただけであること、ブルーアジュールの撃破にはかかわっていないということ。


 黒騎士殿のFPTは、あの後上空から捜索していた航空隊のほうで見つけ、マーカーを落とし準騎士団側で、ていねいに捕縛運んだこと。


 今は、準騎士団の格納庫にあるとのこと、内部はヒトが居ないらしく、電子ロックされていたので、そのままにしてあるとのこと。


 橙色の配下は、見えなくなっており、エアリアルフォートレスが、もう一機居た可能性がある、とのことであった。


 一応、黒騎士は、都市病院のエグゼクティブフロア二〇二六号室、に緊急入院の手配を取ってあるとのこと。


 黒騎士殿の容体は全身打撲と軽~中度の切り傷と骨折が数か所に入っており特に重いのが、両肩の破砕骨折らしいということであった。


 それとギルド東側の倉庫はいつでも貸せる状態にすることが出来るので、いつでも相談して欲しいとの報告であった。



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