第四節:暴漢と少女
休暇で、外出した私をガードしていた隊長が、街で
年の頃は、八から九歳くらいに見えたらしい。
隊長と私が、その子を
すると「なんじゃおめー」と暴漢の一人が即レーザー銃を抜いたため隊長が
ノーマルらしいため、手加減はしているがあっという間に銃を
うち一人はナイツだった様で、残像分身のかけ合いとなった。
意味をなさないわけでは無いが。
(あまり
隊長が
「コイツナイツかっ」と暴漢のナイツが叫び
暴漢のメイジが、呪文を唱えていた、魔導ではない魔法であった様だった、私がサイキック系
メイジらしき暴漢は吹き飛んで壁に叩きつけられずるずると落ちて行ったが、確実性はないと判断したのでその子の手を取り逃げようと周囲を見たが
逃げ場がなかったのだ、戦術的に袋小路にカバーリングしに行かざるを
戦況判断ではあるが、ナイツらしき暴漢が魔導光剣を抜いたのが判ったのであるが。隊長はガードには素手、(この街では有名になり過ぎてしまったから武器は逆に使いにくいとのことでありそれに関しては私も同意していたからである)で行こうといっておりことこの状況にいたっては逆に不利にはなっていた。
戦えないわけでは無いが、暴漢を殺してしまっても意味は無いのである。
『
袋小路の先の壁はノーマルの私には高すぎて、跳んで上がるには問題があったのである。
ことここにいたってノーマルであることに、
が考えていても仕方が無い、切り替えて相手を殺さずに叩きのめすほうを選ぶ。
隊長を支援したかったが、手持ちの技が無い訳では無いが対象を
そこに
とはいえさっきのことがあるので、隊長には近づけず。
加勢と云うよりも、応援しに来ただけというイメージが私にはあった。
隊長と暴漢のナイツがじりじりと距離を詰めつつあった、隊長の手は右手を手刀に左手を拳にしてあったのである。
気絶狙いで、あることは私にも分かったが、仕かけるタイミングを計っている様であった。
そこに唐突にメイジがむくりと半身を起こし、魔法を放った。
異界の炎らしかった。
隊長を包み込むように炎のイメージが回り込む。
直後隊長が一気に飛び上がり左右のビルの壁を蹴っての
一人はメイジの前に着地、もう一人は暴漢のナイツの真後ろに着地して同時に攻撃行動を行った速すぎて私にはあまり見えなかったほどである。
メイジには軽く当て身を、手刀で首筋に入れていた。
暴漢ナイツのほうには問答無用の後ろ回し蹴りを後頭部にかなりの速さで叩き込んだのだが、暴漢ナイツの動きも素早くこちら私のほうに向かって飛び込んできたので
そのフィールドは見えない壁である上に、威力は一万九十八キログラムの
問題はナイツではなく、メイジのほうに有った。
手加減はしているというのを、読んでいたらしい。
つまり先ほどの隊長の攻撃は、当たってなかったということになる。
それに気づいたのは、地面に落ちた影であった。
メイジは、まだ地上に降りていなかったのである。
私のほうに、影があった。
路面が白い石畳だったから判別できたようなモノであり、その影が動いていたから気づいたのであった。
「隊長上ですっ! 上にメイジが!」戦術というものを学びながら、
まずその子と一緒にしゃがみ込んで、何かから
吹き飛んだ暴漢ナイツはあと回しにしようと隊長が上に視線移動させた時、隊長が珍しく魔法を唱えた。
初めてその魔法を見た詠唱はほとんど無く聖印もぶら下げてない様に見えたが、持ってはいたらしい。
「アンチ・マジック・シェル」と隊長が唱えた。
高位の神官が、使う魔法であることくらいしか、わからなかったが範囲は隊長を起点にして周囲約十メートルくらいであった。
たまらずメイジが、
その範囲に入ると火炎弾は、効力を失って消えてしまっていた。
メイジのほうには
私がかなりの距離を吹き飛ばしはしたものの、石畳に直接落ちずにもう一人居た男に助けられていたからである。
相変わらずメイジは隊長に向かって、様々な
メイジは明らかに肩で息をしていた、半径が約五メートルも有るので私やこの子(同族かと思ったが少し違うようなそんな感じを受けていた)も有効範囲に入っていた。
レーザー銃は、貫通するようではあった。
すでに数発飛んできてはいたが、隊長は撃たれてからでも
幸いかも知れないが、私とその子は先にしゃがんでいたため目標にはなっていなかった。
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