第四節:有名人と昼食
発表儀礼というのはナイツや貴族にとっての一大イベントであることが多く、貴族同士の
それは、なぜかというと、本来顔を合わせないはずの者まで、顔を合わせてしまうからであった。
交通事故と、変わりないのである。
だが、必ずしも発生することでは、無いのだが。
貴族同士の揉め事はそこそこの確率で起きることではあるので、こればかりは無いことを祈るしかないと思っていた。
まあ、事前の晩餐会で一堂に会することが、あるのでその時に様子を見ておけばよいものではある。
ナイツ同士が争うとSPでは止められないことが多くあった。
ギルドナイツや、時にはもっと怖いのが動き出すことがある。
とはいえ内容に詰まったので、「ではこれで」といったん打ち切ることにした。
通信を切ってからアスカ嬢に発表儀礼というのは、そういうものなんだと話すと納得したようなしてないような意見が得られた。
実際に行ってやってみなければわからないであろうとは思ったが、
とりあえず、いただいたデータを『データパッド』に移し内容の確認を行う。
十機は、予備機として置いてあった。
まあ、正解かと思ったのである。
他の九十機は、三交代制三期で分けてあった。
腕のほうはドングリの背比べ、といったところであまり強いというのは居なかった。
まあこれが普通なのだと、自身にいい聞かせ次の頁を開く。
グランシスディア・ゼロに、正騎士団グランシスディアラインの展開は無かった。
大統領自らが招いた失態(人選)ではあるので、致し方なかったのである。
大統領支持率はあの後(第一章の第七節、事件参照)、三十パーセントは落ち込んだと聞くからかなりの被害ではあったらしい。
仕方が無い、大統領は配備する人選を間違えたのである。
機体は準騎士団でB級だったが、拡充されたので良しとすることにした。
ギルドのほうの次の補充は、一週間後に九機配備されるようだった。
いずれも各戦線を渡り歩く猛者で、腕のほうは期待できた。
が、性格は会って見ないと分からないので考えないことにした。
「少し遅いが、お昼にするかい?」とアスカ嬢を誘った。
「六番街の表に、カフェテラスの良い
すると「目立ちますよー多分、素性は知られてはいないと思いますが、顔写真くらいは出回っていると思うので……」とのことであった。
「だって、
「そっかー、そうだよな。デリバリーにしておくか。アスカはどうする?」と私は聞いた、「同じところの、デリバリーでいいですよ。メニューはどんなのがありますか?」とアスカ嬢が興味があるというふうにのぞき込んでいた。
『データパッド』を広げ『データパッド』同士でデーターの共有を図ることにする。
「ほへー」とアスカ嬢は、珍しい声を上げた。
「直接詰め所まで、運んでもらうか……」
「そうしましょう」とアスカ嬢、お互いに数と分量の設定をして送信する。
待つこと、十五分「比較的、早く来たな」と、私が気配で感じ取っていた。
「デリバリーサービス『ウルフディッシュ』です、ご注文のものをお持ちしました」と配達屋さん。
「じゃぁこれで」と私がマネークレップを渡すと、配達屋さんのほうでリーダーに通して「はい、こちら置きますね」二人分の注文とマネークレップを置く。
そして「ではまた
「紙媒体か、……といって」アスカ嬢にまず渡す。
「こちらも」といって、中身の確認を取る色分けもされていた。
「比較的アリかな」といった。
「いいえ、お味が先でしょう」と、アスカ嬢は
「中原で、海老料理というのは、どーなんでしょうかね……」といってぱくり
“もぐもぐぱりぽり”
「そういう、私の冷やしおろしうどんも、中々だな」といって
“ちゅるりりちゅるちゅる”
粉が、パサついて無い。本物の手打ちの味だった。
「これで、紙器というのだから。
「海老のかき揚げも、中々ですよ。本国のものと、
すると
“コンコン”
ノック音がした「街外周の要注意物件を、見て来ます」とダイヤが顔を出した。
「ありゃ、これまた遅い昼で」とダイヤが来ていた。
「と……コマチの配属先ですが、
「復帰したらそうするしかないな、今のところそこしか枠もないしな」と告げたがそれ以上に、考えが及ばなかったので、そこから先の思考を切り捨てる。
「機体は五日後には修復されるので?」とダイヤは機体数を気にしていた。
「とっかかりが五日後だな」と私が、
「フレーム損傷の、恐れがありますものね。パーツ交換で済むかどうか、挟まれてるのが痛いですね」と実際に、かなり
「そうですか、了承しました」とダイヤが答えた。
コマチ機は、
補充要員が、来るのは良いが「元々いる者が、頑張って見せないとな……」と私がいったが、実際に頑張るのは隊長格だけかなとも思った。
「そうですよねー。私たちは比較的有名に、なってしまいましたが」と追加でアスカ嬢が突っ込んだ。
「そこなんだよなー」そこまで
ニュースネットでの評価は、意外と厳しいのだ。
特に都市に籠って生活する人々の三十から四十パーセントくらいが、ニュースネットの情報を信じて動いていたのである。
第二章 第五節へ
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