第六節:作業員は見た……
ノーマルの中にも、パワーが欲しいということで、
先ほど、思い起こしたヤツがそうだった。
そうしない理由は、余り見受けられなかったが、下で楽しそうに会話に花を咲かせている二人を見ている限りでは……。
ふと、殺気を感じた。
機体は、動かさないがセンサーの感度を上げる。
出入口で、奇襲をかけようとしているグランシスディア連邦共和国の正騎士団使用機、グランシスディアライン二機を発見したのだ。
作業員は、ドーム外装補修の際に見つけてしまった。
◇ 作業員視点
グランシスディア正騎士団の機体二機が、
「これはみっけもんだ、ここから先は録画しておくか」と言って、録画のスイッチを入れた。
右下に、タイムラインが入る。
二九〇四〇:〇三:二五:一五:五〇:四九(年:月:日:時:分:秒)と、表示されたのである。
そして、左上画面フレーム左上に赤丸で●とRECの表示が付くのである。
◆ 隊長飛鳥視点
クララ嬢が、上がってきた。
アスカ嬢も、アラワシをオートで立ち上げたようだった。
パワートレーラー(以下Pt)から、上半身を起こした状態で停止させている。
バックミラーで、クララにサインを送る。
「数が足りないな、あと一機居る筈だ」と、コクピット内のクローズド会話でクララに話しかける。
「正騎士団相手に抜くんですか?
「大丈夫だよ、手足をばらすだけだ」
「念のため、今から公にお繋ぎします」と、即
「どうかしたのかね、クララ?」すると、遠方であることを示す青線と秘匿回線であることが示される白枠の二重線表示され、別窓が立ち上り、画面の向こうと画像が
「どうか、我が主をお助けください、ユンデル公」(ユンデル
状況データが、三機目のグランシスディアラインも
「わかった
直後、アラワシが機動した。
アラワシは、一本の細く長い大剣を持っている。
大太刀で、あった。
大太刀で、あるため
次の瞬間、アラワシの姿が描き消えたのである。
「大丈夫だ」と、クララに声をかけながら、背中に高射砲を半分に折り畳んだものを背中に固定し、太刀を持って出入り口まで進んでいく。
“誰かに、見られている?”
一瞬だが、そんな視線を感じた。
その前に、すでに二機はあっけなく、地に倒れ
不意討を、かけようとして
出入り口まで、とりあえず進行する。
入口の辺りで、すでに左側に居た魔動機がバラッバラに
各関節が、断ち切られていたのである。
右も、同様にヤラレていたのだ。
高速戦闘の速さも、さることながら。
アスカ嬢の判断は、早かったともいえる。
最後の一機も、
武器は、砕かれ足元に転がり、無様に接近戦用のナイフを構えている状態である。
とはいえ、
砕かれていた武器は、フレームランチャーに見えた、丸ごと焼き尽くすつもり、だったのであろう。
さっき倒れていた奴らも得物は、
背中に、リキッドをぼたぼた垂らしている。
ドラム缶というか、リキッドの満たされた爆薬の様なものを
「!」即、高速戦闘を意識し、
危険だと判断したのだ!
ドーム型シティーの、
そのまま、
背後、側方から切り付けたが、鮮やかに切り捨てたので本体には影響はなかったハズだ。
そのまま、落ちた先でリキッドに火花が
“ズドーン!! バガーン!!!”
と、さらなる
さらに、背面から垂直にコクピットの上あたりを、頭を後ろからカチ割り。
コクピット手前まで、
明らかな、
グランシスディアラインの隊長機から、得物のダガーが落ちたのであった。
正面にも、大太刀を構えいつでも、振り下ろせる体制のアラワシが居る。
事件は、終わったのだ。
◇ 作業員視点
作業員は、ドーム外周のキャットウォークに居たが、得物を下ろしたのだ。
そして、「見つかっちゃなんねえ」と仲間を
……
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