うちの職場のクソ客キャラ図鑑

@mituyoshe

第1話 駐車場の守神。

こんにちは。


 みんな、サービス業ってしっているかな?


聞いた事はあるかな??


働いた事はあるかな??



おっと…、自己紹介が遅れていたね。

私はよざわ。与沢英二郎(よざわえいじろう)だ


今年の4月からサービス業をはじめた


21歳ピッチピチの成人男性である。



この世にはいろんなお客さんがいるよね…



今日は一体どんなやつにあえるんだろう!!




与沢はタイムカードを切った











 と、思ったら「あっ」というまに仕事が

おわってしまった。 なんという事だろう。


仕事中の1時間がはちゃめちゃに長く感じるというのに、気がつくと1日が終わっていく。


こういった瞬間に歳を感じるようになった。


(帰ったらなに食べようかなぁ…)

うちに着いてからの事に思いを馳せながら

出口の扉に手をかけた。



 ドゥー…ブゥチャ、ズンズン…

 ぺぺぺぺー‼︎‼︎…デュデュチキチキパー‼︎‼︎


(なっ‼︎なんだ…この強めBPMは⁈)


あまりにも聴き慣れない高音質ハイテンションビートだったものだから、

高校まで100均のイヤホンから流れてくるテクノビートでイキっていた私は本能で身構えた


すると


「あー‼︎やっと中から人が出てきた!」

駐車場のセンターに美しく駐車してあった

高音質の発生源だと思われる車から


…明らかにラッパーを彷彿とさせる格好の男が出てきた…。


カチャ


「いやー!待ってたよぉ!、おれぇ、この辺りの担当の神でー…」

黄金のサングラスを外したラッパー風味の男は思いの外美しいfaceをしていた。


「ねー…pm22時からずっとまってたんだよぉ」

(PMいらないな…)

「ちょっとぉ…俺こんなに従業員居ないなんてきいてないんだけど…」

自称神はふてくされていた。


だが、それもしかたない。


うちの職場はもともと人が少なかったが、

少人数でもギリギリ回せる…と、いう事を専任が気付いてしまったばかりに。


人事部から人が回ってこなくってしまったのだ。


「私だってきいてないですよ…」

人が居ないせいで、みまわりができない。

出来ない事が増えていく。そうすると、

明らかに変な客が増える。


「そう!それ!まさにそれなんだよー!」

(は?)


「最近そうゆう奴らが増えててぇ…

俺の部署ではそうゆうやつを何とかしなくちゃいけなくてぇ…」しょぼしょぼ


(え、私喋ってないんですけど…わかるんですか?)


「そんなの神だもん…当然じゃね?」


今になってとんでもない事になっていると理解しはじめてきた。


「だからぁ…俺に協力してほしいんだよね?」


(まぁ、私もあのクソ客たちにはうんざりしていましたし…悪くはない話だ!)


「えー!やったぁ‼︎

あっ…いい忘れていたんだけど、協力してもらうために契約があるからさぁ」





「ちゃっちゃと済ませちゃうね♪」

そう言うとラッパー風味の神は私の服を引き裂いた。


「…へ?」


するとラッパー風味の神の股間が、七色に

かがやき出し、そこから先程の高音質ハイテンションビートが流れ響き渡った。





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