『映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ』 幸せしかない「タコピーの原罪」

 五年に一度、魔法使いが街にやってきて、夢を叶えてくれるという。


 すみっコたちは半信半疑で待っていると、本当に魔法使いたちがやってきた。


 落ちこぼれ魔法使いが、すみっコたちの住む街にっ取り残されてしまう。

 元の世界に返るには、五年も待たなければならない。

 とかげが、家に泊めてあげた。


 落ちこぼれはお礼に、みんなの夢を叶えてやるというが、失敗の連続。

 なんとかお礼がしたいと思っていたが、とんでもない方法で叶えてしまう。

「こんなに苦しいのなら、夢などいらぬ!」

 というサウザー的発想によって、みんなから夢を消し飛ばしてしまったのだ!


 すみっコたちの映画、二作目。


 脚本は、『おジャ魔女どれみ』シリーズや『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』、『若おかみは小学生!』などで知られる吉田玲子さん。

 ファンタジックでありつつ、ヒューマンドラマ色の強いドラマに仕上がっている。


 おちこぼれ魔法使いがメインで話が進む。

 彼はできそこないなりにがんばるのだが、全部裏目に出てしまう。

 みんなのチカラになりたいという気持ちはあるのに、報われない。

 それでも、すみっコたちは、彼を受け入れる。


 このお話を形容するなら、

「幸せなことしか起きない、『タコピーの原罪』」

 といえるか?

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