『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館』 向井理のムダ使い

 子ども向けミステリなら、こういうのでいい!


 ドラえもんの鈴が盗まれた。

 手がかりを追って、探偵セット『ひみつ道具博物館ミュージアム』という手がかりを掴む。


 そこで、ひみつ道具の生みの親の孫に案内をしてもらう。

 

 しかし、彼は博士のライバルだった研究者と繋がっていた。


 博物館で遊びつつ、鈴の手がかりを探す一行。


 翌日、鈴を盗んだ怪盗から予告状が。


 怪盗に敗北し、アイテムをまんまと盗まれてしまう。

 しかし、一連の道具は同じ日に修理に出していたと判明。

 道具の中には、鈴も含まれていた。 


 ドラえもんは、買った方が安いと言われても、修理に出している。

 実は、ドラえもんにはあの鈴にこだわりがあった。



 ひみつ道具の初期型を楽しむと同時に、頭を使うミステリのタッチが含まれている。

 

 いい。子ども向けミステリは、これくらいがいい感じ。


 ちょっとしたミスリードがあったり、道具の使い方に伏線があったりと、難易度もやさしめ。

 それでいて、大人もころっと騙されそうになる。

 で、最後に含まれた優しい謎は、いわゆる「日常の謎」に該当するかと。


「コピーロボットってひみつ道具やったっけ?」

 と思ったが、よく考えたら本家マンガ版でも使っていたのを見たことがある。


 だが、本作最大の謎は、

「向井理さんの出番が、なぜ秒しか無いという扱いなのか」

 だろう……。

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