　めぐみんの故郷である紅魔の里が、魔王軍に襲われているという報が入った！　でも創作小説だった！

　せっかくだし一度様子を見に行こうと、テレポートで帰還。

　魔王軍は実際に進軍していたが、上級魔法ばかり操る紅魔族に

翻弄されていた！　危なげねぇじゃん！

　しかし、カズマを巧みな誘惑で人質にとって、対魔法使い用の最終兵器を起動させてしまう！

　紅魔族の秘密や、めぐみんやゆうゆんの内面を掘り下げている映画。

　紅魔族の成り立ちがわかったのは面白かった。すごくバカバカしい！　でもいかにも紅魔族らしい生い立ちで。

　めぐみんが爆裂魔法を習得するまでの葛藤や、ゆんゆんとの交流があって今のめぐみんがあるといった過去など、ギャグやコメディ満載の中でストーリーがちゃんとある映画になっている。

　さらに、どんなアニメでもシリアスにならざるを得ない凶悪な事態でさえ、ギャグに振り切るシナリオプロットが見事。

　なのに、展開が薄ら寒くならないというバランス感覚。

　この体幹の良さが、『このすば』の魅力である。

　また、めぐみんが家族の思惑でカズマとねんごろになりそうになるなど、ラブロマンス面も強化されている。

　そのせいでパーティ内もなんか変な感じになっているのが、楽しい。

　魅力的なのに、クズマをまったくうらやましいと思えないのも、ヒロインの癖の強さ故だろう。

　これもまた、優れたバランス感覚の妙なのだ。

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