『ラスト・ウィッチ・ハンター』(2015) 銃で魔術とケンカする映画

 大昔、魔女を滅ぼしたハンターの英雄は、魔女から不死の呪いをかけられる。


 そして現代まで、彼は生きていた。その間800年。

 原因不明の異常気象の中をフライトする飛行機。

 ハンターは飛行機内に潜む魔女を見つけ出し、彼女の所持品から悪天候の原因を見つけ出す。

 術式を解除すると、天候は嘘のように回復する。

 

 魔女は現代にも潜んでいた。しかし、知識は乏しい。

 とはいえ強大な力を今だ保持している。

 魔女たちが人間界でくらす際の掟は一つ。「人間相手に魔術を使用しないこと」。


 主人公はデジタル機器を使いこなし、CAと寝るのが日課のハンターだ。

 しかし、妻子を亡くした過去を持つ。


 彼と親しかった神父が、突如永眠した。

 後任はフロド様(イライジャ・ウッド)。

 ハンターは神父の死に不穏な空気を感じる。

 神父の部屋にハエが三匹死んでいるのを発見した。

「窓が閉め切ってある」のに、だ。

 主人公は魔女の存在を探知。


 主人公が犯人の足取りを追っている同じ頃、一人の少女がテディベアのグミに導かれていった。

 グミを口にしようとしたとき、肩を掴まれる。

 そこにいたのは、主人公だった。


 神父殺害犯を捕まえて、神父が実はまだ生きていることが判明した。

 彼は呪いで尋問を受けて仮死状態にされている。生きられる猶予は二日。


 ヒロインの手で黒幕を追い詰めるが、逃げられてしまう。


 敵の正体が分かった。

 ヒロインの隠された力も発揮され、今度こそ敵の目的を掴む。

 あとは決戦あるのみ。

 ここから先は、危険が伴う。

 だが、ヒロインはついていく。



 ヴィン・ディーゼル主演と言うことで、約束されたB級映画だ。

 展開も早く、娯楽映画として存分に盛り上がる。

 真新しさや、斬新なアイデアを求めるより、「いかに魅せるか」に焦点が当てられている。


 亡き妻子の幻に苦しむ主人公。

 魔女裁判によって数を減らされた、魔女の末裔。

 神父の弟子。


 でも武器は銃! 


 こういう所がまさにB級。

 細かいところを気にしないことこそ、素晴らしきB級の世界だ。


 剣も装備するけど本命は銃!


 主人公の武器庫なんか『コンスタンティン』見てるのかな、と思わせるくらい銃火器まみれだった。

(実際は全然違うけど)


 コンスタンティンは、

「悪魔に対抗するため、十字架を溶かして弾丸作っていますよー」

 って説明があった。


 本作も、何か特殊な弾丸とか込めているんだろうけど、そういう設定説明なし。

 潔い。これぞB級!


 こういうのでいいんだよ!


 細かいことは気にしない。



 主演のヴィン・ディーゼル自身が、製作に関わっている。

 いいね。B級好きのツボを分かってる。

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