第6話 第二指令、九十九里浜を踏破せよ
12時頃、スタジアムが賑やかになってきた。アナウンスが響き色々と何かおこなわれているようである。私とMは半分寝ていたのでよくわからない。
起立して君が代を歌うなどさせられたような記憶がかすかにある。
私とMは朦朧としながら、脚をプルプルとさせながらも、なんとか立ち上がり、歌った……かどうかは覚えていない。
13時に天皇杯が始まった。前半は起きていたが、後半は熟睡した。試合が終わるやいなや、サッとスタジアムを後にし、電車に乗り、寝た。
あとのことは全く記憶にない。
そして月日は流れ、秋がやって来た。
「九十九里浜って九十九里あるんだって。だいたい1日で歩ける距離だから行こうや」
Mに誘われたのである。葛西臨海公園行きでひどい目に遭ったことを思い出せば、拒否一択である。
「わかった」
私はなぜわかってしまったのか。12月末に千葉県の海べりを歩くことが決まった。
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