新城カズマ氏の著書『物語工学論 キャラクターのつくり方』（角川ソフィア文庫）で定義されている７つのキャラクタータイプ。
２つめは「塔の中の姫君」です！
■２）塔の中の姫君
もっとも古典的なヒロイン像。「泣ける」物語を生みやすいが単調なドラマになりがち、という特徴もあります。
・閉じ込め、囚われている場所から救出される。自ら脱出する。解放される。
……といった形で、物語が形成されます。
●キャラクターの例
・天照大御神 ※天岩戸の逸話
・アンドロメダ
・セーラ 『小公女』
・クラリス 『ルパン三世 カリオストロの城』
・レイア 『スター・ウォーズ』
●キャラクターに共通する特徴
・塔などに物理的に囚われている。
・物理的には自由だが、心理的に囚われている。
●特徴の例
・幽閉、監禁されている
・政略結婚を強いられる
・日常のなかに訪れる、非日常に憧れている
・同調圧力からの解放を求めている
●キャラクター例からみる「塔の中の姫君」のタイプ
・クラリス・ド・カリオストロ
映画『ルパン三世 カリオストロの城』の登場人物。カリオストロ伯爵によって城に囚われの身となるが、ルパン三世に出会い、置かれた状況からの脱出を図る。
ラストの有名な名台詞も、キャラクター分析をすると深い意味になっている……？
●作品の例
ルパン三世 カリオストロの城（映画）
ロード・オブ・ザ・リング（映画）
スター・ウォーズ（映画）
ミザリー（映画）
小公女（小説）
■ポイント
・古典などを類例としているため、便宜的に「姫」の名称を用いているが、性別は問わない。
・非常に古典的な類型のため、現代ではそのまま用いず、有効か否かの思索と精査が必要。
・対偶関係にあるのがゴシック・ホラーというジャンル。
■キャラクター作成チャート図「塔の中の姫君」
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