命が終わるときにおもうこと

高ノ宮 数麻(たかのみや かずま)

命が終わるときにおもうこと

命が終わるとき、あなたは何を思っているだろう。


昨日の仕事のミスのこと?

世界平和のこと?

それとも今日のランチのこと?

愛する人のこと?

もしかしたら、明日の天気のことかもしれない。


何を思っていたとしても命の終わりは、ある人は突然、ある人はゆっくりと、ある人は気付かないうちに迎えることもある。


ある人は、愛する人に見守られながら、またある人はひとり孤独に、またある人は憎しみあった人の前でその時を迎えることもあるだろう。


ある人は絶望と後悔の中で、ある人は希望と多幸感の中で、ある人は道半ばでその時を迎えることだろう。


だから僕は、今を生きる。必ずやってくる「その時」は選べない。たとえ選べたとしても、それが最善の選択かどうかなんて誰にも分からない。


1つだけ確かなこと。命の終わりの先に、今の自分はいない。命の終わりの先に、愛する人はいない。命の終わりの先に、憎むべき相手はいない。


だから僕は、今を生きる。

生きて、生きて、生きて、その時がいつ来ても良いように、這いつくばっても、揚々としていても、僕は僕として今を生きていく。






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