2020年11月の20句⑥
JKの心の闇を専門に論文書いた大学院
自分らしく働いている女に後ろ指差される障害者雇用
ゴミ箱を逐一覗いて歩く
あれは誘っていたのかと十年経って気づく初恋
一口チョコひとつで腹のもたれる中年の危機
病室の仕切りの向こうのハーレムに心乱れ
年号に詳しいやつとバカにされ令和のデキの悪さに泣く
宗教裁判じみた職場の朝礼 明日は誰だ
三年前に渡した小説をまだ読んでくれてない友との会食
転校生にちぎっては投げるポンデリング
空耳を探してCDを入れ換えていた青い春
元カノを突然訪ねて警察沙汰か
アナログで突き止めたきみの部屋番号を紙に書いて壁に貼る
ヤな奴の背広の裾をそっと踏む
お前がいると盛り上がらないと言われた合同コンパ
ぶっ壊してやると柱に蹴りいれる高架下
まっすぐすぎるエビフライがいかに生きたかを思う
てのひらで頭頂部撫でし薄毛のきみ
夢を訊かれてうまい答えを返そうとする
むせ返り落雁の粉を吹き散らす春
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