2020年11月の20句④
下北の道を完全に把握した上京八年目
me tooと言ったきみにスマホ盗み見されていた夏
触ってもいい犬と触っちゃダメな犬
サザエさんを見て止まらなくなる文句
常連客は店の排煙ボタンを押す夢を見るか
スカートの中に団扇で風を送る
食い入るようにスマホ見るベビーカーの赤子のおっさん顔
通勤ラッシュに目を閉じて聞く遠くの諍い
絶対に儲かる話をしていた人が埋められている基礎工事
駅名が好きで住んでみた千歳烏山
三日休んだだけで仕事のしかた忘れる中堅社員
今日で最後の夢日記を書く
受験の頃いつも辞書を持ち歩いていたと思い出す
業者に壊された置物が前よりも好きになる
しゃがんでじっとしてた人に気づかず歌ったサビ
緑を破壊して建てた家に越してきた一家をそこはかとなく憎む
ベテランの若き芽摘みし愉しみか
親になり二十年ぶりに弾いたデイトリッパー
みんなに好かれたかったと犯行動機語るきみ
クリスマスが十二月だから誕生日は間を取って六月がよかったときみが言い
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