第46話 逃げることって悪いこと?
場合によって「逃げる」という選択を取るのは、全然悪いことじゃないと思います。
今まで何に向かっていたのか、何から逃げたいのかによっても、変わる問題なのですが。
逃げることと、諦めることは、全然違います。
じふちゃんは遠い昔、ずっと漫画を描き続けることに苦痛を覚え、創作する事から完全に『逃げて』、遠ざかりました。
でも今にして思えば、あの時はああして良かったと思っています。
リアルの忙しさの方へと逃げて、全力で青春を謳歌することによって、別な視点から創作に対する想いを、俯瞰して見られるようになったからです。
そして小説を書き慣れる事によって、物語づくりをする上での素敵な『武器』を、やっと手に入れる事が出来ました。
あの時は目の前の壁から逃げましたが、おかげでじふちゃんは物語づくりに対する情熱を、完全に諦めずに済みました。
戦い続けなければいけないのはいつだって、自分自身の『諦めたくなる弱い心』だと思っています。
自分以外の誰かでも、何かでも、どこかでも、ありません。
「どうせ自分には〇〇なんて出来ないのだから」という心に、いつまでも押しつぶされたくありません。
一旦逃げても決して諦めず、別な戦い方を見つけるという手だってあると思います。
他者の視線や言動を気にして小さく委縮し、自信を無くして、誇りを穢して、前向きさを失うわけにはいきません。
どんな状況下においても自分らしく、しぶとく強く生き抜いていかなければならないと思うのです。
そういう生き方が出来ない限り、自分以外の誰かを心から応援したくなったとしても、その声は相手に真っ直ぐ届かなくなってしまう気がするのです。
どうしても逃げてはいけないものが一つだけあるとするならば、それは『生きること』だと思います。
死んでしまっては全てが終わってしまいますし、どんな願いも叶いません。
「あ。生きるのって辛いから逃げたい。んじゃもう、死んじゃおう!」
ってわけにはいきません。
「あ。コイツ気に入らない。もう関わりたくないから殺してしまおう!」
ってわけにいかないのと同じです。
じふちゃんのお母さんが、想像を絶するような痛みをこらえ、命をかけて産んでくれた命ですからね。
最後まで生きることには貪欲でいたいですし、生きる姿勢を大切にしていきたいと思っています。
『逃げる』という言葉については、その意味の捉え方によって、大きく意見が分かれる気がしますね。
何でもかんでも正面から突破できるような生やさしい世の中では無いので、じふちゃんにとって『逃げる』ということは、ちゃんとした選択肢の一つに入ります。
障害など、生きていれば起こって当たり前。
乗り越えられ無い壁さんなんてものは「コンニチハ~」とか言いながら、次々と登場いたします(笑)。
経験を積むうちに、厳しい現実というものが理解出来てきますよね。
立ち向かっている最中は、ご自身の判断を180度翻すのが難しい場合もあったり、逃げないで正面から立ち向かう事だけが正解のように感じたり、進み続けるしか手が無いと考えてしまう場合もあるのかも知れません。
でも、そのまま進むのだけが正解では無い場合もあります。
それって「こうするしかない!」という思い込みが強いだけだったりします。
じふちゃんは過去に、全ての思い込みと「さようなら~」するような出来事に見舞われ、『逃げる』しかない事態に陥り、生活が激変した経験が何度かありました。
大きな災害などが発生した際には、的確な場所に素早く逃げるのが一番大事なわけですよね。
目の前を塞いでいるものが強固な『壁』だとして、その『壁』を100%消し去れるような、超人的で魔法使いのような力を、持っていれば別なのでしょうけれど。
生きる事って何かと戦い続ける事でもありますし、戦い方も人それぞれ。
ネズミのように、壁の一部だけ壊して進む人もいる。
回り道して、壁では無い所を通る人もいる。
瓦割りのように、壁を割って進む人もいるでしょう。
でももし『壁』が、自分に向かって倒れてきたら…?
その場にいたら、死んでしまいます。
一旦逃げて、体制を立て直して進むのが正解でしょう。
『逃げる』という選択肢があると考えただけで、何だか少し心が軽~くなっていく気がしませんか?
いえ。何でもかんでも、ただスタコラサッサと逃げるわけにはいきませんけどね、ハイ。
最終局面まで追い込まれ、いくら歯を食いしばりながら考えても、何も打開策が浮かばない時などには、大変有効な手段だと思うのです。
じふちゃんは、上手に逃げた後に『ニヤッ』と笑って、何食わぬ顔で後からのこのこやってきて、「やあっ!」って言いながら笑っている、打たれ強い人が結構好きだったりするのですよ(笑)!
とても仲良くなれそうな気がします。
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