第37話 地図が読めない?

 じふちゃんは、とんでもない方向音痴です。


 さらに悲しいことに、地図が苦手だったりします。


「一刻も早く地図から逃げたい逃げたい逃げたい! 考えるのを諦めたい!」


 みたいな尻込み感に、襲われてしまいます。


 こんなに自信が無くなっちゃったのって、何が原因だったのでしょうか。


 目の前の街並みよりも自分の妄想を優先してしまう癖があり、ずっと方向音痴なのは、それが最も大きな要因なのですね。


 いっつもかなりボーっとしながら歩いている、というわけでして。


 これがね、はたから見ると大変危険みたいなんです。


 じふちゃんの周りにはかなりシャキッとした、しっかりしている人が多いので「こりゃいかん。コイツに道は覚えられない。コイツに地図を与えても無駄だ」ってなるみたいでして。


 んで、そんな人々についつい甘えて後ろを歩くだけになってしまい、ますます方向音痴が悪化していくわけであります(人のせいにするな)。


 …………これじゃダメですよね?


 …………やばいやばいやばい!!!


 その「甘えを」改めようとしない限り、この欠点って治らないまま悪化していくだけです。


 幼少期に何度も迷子になった経験があり、もしかしたらこれって、ある種のトラウマなのかな?


 本当は出来るのに、諦めたくなっちゃうだけなのかも知れませんが。


 この闇はとても深く、まだ手付かずのまま放置されております(笑)。


 地図を見る事さえ出来たなら、道なんて誰でもわかるでしょーが。


 せめて歩きながら、しっかり道を覚えてみようよ。


 って自分でもよく、思ってしまいます。


 なんだかねー…………苦手意識が強過ぎるみたいなのです。


 実はこの感覚、小説の内容にも影響していたりします。


 ファンタジーだと世界の全体像を、視覚的な分野から描く方が読者はイメージしやすいわけですが、私は書く側に回るとそれが大変難しく感じます。


 執筆の際に、視覚的な空間認識能力の無さと、記憶系能力の衰え、プラス苦手意識が「こんにちはっ!」と顔を出しちゃうと「うっ!!」と立ち止まり、スルスル書き進められなくなります。


 思い込みが激しい性格が災いしているのでしょうね。


「あ、コレ私、とっても苦手なんだよね。コレ考えるくらいならさ、誰かに聞いた方が早くない? 早いよね? あ、あそこに優しそうなご婦人発見! 声かけてみよう。あのー、すみませーん!」


 思わず人に道を尋ねるじふちゃん(笑)。


 甘えるなーーーーー!!!


 って感じです。


 でも、心優しい人は親切に、道を教えて下さいます。


 いつも優しくしていただきまして、本当にありがとうございます。


 この場をお借りして、心よりお礼申し上げます。


 ……でも人に頼るのは大変よろしく無いですね。


 何より、自分のためになりません。


 だから何とかしなければならないのです。


 作品にも影響しちゃっているわけですから。


 そろそろ焦った方がいいのかも知れません。


 自分の欠点をちゃんと把握してしまえば、それを克服するべく特訓を開始することはできるはず。


 とにかく地図に対しても「知っておこう!」っていう気合い…というか、好奇心を持つ事が必要なのかも。


 そうだ、地図と仲良くなろう。


 地図は友達。怖くないよ!


 毎日ちょっとずつ読んで、楽しむ習慣をつけちゃえばいいんだよ、うん。


 そういえば、スマホには今、便利なアレがついていますよね。


 グーグル〇ップといった、優れモノの地図が。


 あと、車にも、優秀なナビをつける事が出来ますね。


 アレ便利ですね。


 でもね。


 あれあれ?


 スマホを横にすると地図も横になってしまうのですね。


 あれあれ?


 横にならないように地図の向きをロックしてまた、スマホ画面に目を戻します。


 あたりをキョロキョロして、スマホの現在地をも一度確認。


 んで、あたりを再度見回しますと。


「う~ん、ここ…………どこ?」


 ってなります。


 今度は現在地がわかんなくなっちゃう(´;ω;`)ウゥゥ


 やっぱりバカなんですかね?


 もう、救いようが無いんですかね?


 地図の向きはロックしたはず。


 現在地はちゃんと把握できるはず。


 のはず!!


 …………なのにナゼ、わかんないの?


 そうこうしているうちになんだか悲しくなってしまい、地図を見る事をまた諦めようとしてしまう。


 大変危険です。


 危険危険危険…………


 悪魔の声が、脳内を駆け巡ります。


『地図は読めなくても文字が読めるんだからさぁ、口頭で「この道を直進して突き当りを右折してしばらく真っ直ぐ進んで、電気屋があるのでそこを左」という感じで教えてもらえば、すぐにわかるはずなんだよ。だから音声ナビにね、教えてもらいながら進めばいいわけじゃない?そうすればさ、地図を見る事ができるアタマなんて必要無くなるわけじゃない?』


 いやいやダメダメダメ。


 ネバーギブアップ!!!


 楽をしたがる自分に負けるな。


 そうだ、まずは近所を散歩しながら、知らない道を開拓しつつ、「マイ地図」を作成してみようかな。


 自分が作った地図なら愛着も湧くでしょうし、悪魔に勝てるかも知れませんね。


 思い立った本日から、スタートしようと思います。

 

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